日本海の絶景を楽しめる羽越本線、速達列車では「いなほ」が庄内・秋田方面に走っていますが、米・魚など美食が揃う新潟県・庄内地方も走るということで、新潟-酒田間を基本として観光列車も走っています。
その列車が「海里」、元々この区間には485系を改造した「きらきらうえつ」という臨時快速列車が走っていましたが、車両の老朽化などもありこの列車に置き換わったという次第です。
車両は既に長野や北東北で走っているハイブリッド気動車、HB-E300系を新製して投入しています。それにしても、これまでのグループとは異なり前照灯がLED20発となり、突然目つきが悪くなりましたね。
気動車となったのはやはり村上以北に存在する交直デッドセクションの存在で、交直流電車を新造するよりはこちらの方が安くつくからなんでしょう。
ステンレス車体ですが大部分にラッピングが施されています。夕日の赤に米や雪の白がテーマカラー、この2色がグラデーションを描くデザインとなっています。
そして密かにKAIRIの文字も浮かびます。基本は新潟-酒田間の運転ですが、秋田、青森、只見線、果には首都圏にも入線実績があります。今回は乗車券と指定席券で乗車できる1、2号車の普通車指定席をご紹介。
それでは参りましょう、まずはデッキ、ドアからです。化粧板を貼った引き戸で、ドア上には間接照明が仕込まれています。そして足元にはステップがあり、黄色で着色されています。基本の走行区間は電化区間なので必要無いといえばそうですが、非電化区間を走る共通設計のHB-E300系ということもありますし、只見線などの非電化区間へ入線することもあるからでしょう。ただ新潟地区はホームが高くは無いので、逆段差にはなっていません。
くずもの入れです。ステンレスの蓋で、飲料系は別に入口があります。
トイレです。円筒形の大型タイプで、ベビーベッドも備えています。開閉はボタンによる自動式でございます。
奥にはヒーターと消化器があります。
その向かい側には男性小用があります。開き戸で通路側へ開くので、出る時には注意が必要です。
洗面台と荷物置き場です。荷物置き場は二段式、上段には地味に照明が付いています。
業務用スペースです。もちろん、お客が気にするところではありません。
それでは、1号車の座席車の車内です。朱色にも似た赤をカラーコードにしてまとめています。なお快速列車の普通車指定席のため青春18きっぷでも利用出来ますが、料金は通常期840円(2023年現在)と、割高な設定となっています。
デッキとの仕切りです。仕切り扉はここから見るとはるか遠くですが、荷物置き場が両側に展開しているためでございます。
上を見ますと、前面に設置されたカメラからの映像を映すディスプレイとLED表示機、防犯カメラが設置されています。
荷物置き場です。二段式で、下段は荷物の滑り出し防止のためセーフティバーが付いています。それなりに面積を取ってあり、割と多くの荷物を置けるようになっています。実際沿線には温泉地もありまして、そこへのアクセスとして利用するケースもそれなりにありました。
天井です。中央、そして肩部に赤い化粧板を配置しています。照明はE653系以来のスリットカバーの付いたLED灯、スリットにカバーが入っていないものですから通路側はリクライニングすると照明の光が目に直撃、窓側は冬季の日暮れともなりますと薄暗くなります。この辺全然変わらないですね…。
窓です。1列に1枚の割り当てで、日除けはフリーストップ式のロールカーテンが備えられています。縦幅も大きく、雄大な日本海や出羽の山々を楽しむことが出来ます。
座席です。セミハイデッキ仕様の回転リクライニングシートで、ベースは先に登場しているHB-E300系の一本足タイプのものですが、上部が弧を描いて2席でひとつに見えるようなデザインになっています。
こう見るとシートピッチがやたら広いことが分かります。テーブルはインアーム式とシートバック式の2枚仕立てですが、シートバックテーブルがあまりにも遠いので使いにくいという副作用を生んでいます。グリーン車のようにスライド式だったらいいのですが、普通車指定席レベルでそんなのになる訳もなく…。
この席、微妙に窓を向けてセットされています。小田急のVSEもそうでしたが、通路側でも景色が見やすいように、そして通路を歩く人との視線が合わないように、という配慮で設計されています。言われないと気付かないくらいですけどね(^^;;
バリアフリー対応の1人掛けです。
全展開の図。以前から指摘しているように、この系統の座席は座面のコシが無く柔らかすぎで、どこに臀部を降ろせばいいか分からない欠点がある訳ですが、この座席は更に滑りやすいモケットを採用しており、ずっと足で踏ん張りながら座らないといけません。シートピッチの広さはここでも悪さをしており、足が前の席の脚台に届けばそこに置いておくことも出来たのですが…。
さて、HB-E300系には展望スペースがありまして、立ちながらではあるものの前面展望が可能です。
真ん中にはこのようにテーブルがあります。掴まるも良し、飲み物を置いて景色を楽しむもよしですね。
側面の窓は大きく取られています。全体的にハズレともなる山側席しか空いてなくても、ここでなら海側の景色を見ることが出来ます。
そして、ここにはコンセントがあります。座席には有りませんので、1号車では唯一コンセントが使える場所になります。争奪戦になるのもそうですし、譲り合って使って欲しいのもまた確かです。もう少し増やしてもいいと思うんですけどね…。
続いて2号車です。「リゾートしらかみ」と同じくセミコンパートメントとなっています。
山側に通路が配置されており、ここも床面や窓上に赤を入れています。
セミコンパートメントの席間には飾り照明がありまして、ツヤのある化粧板に光を反射させて魅せるというものですね。
仕切り扉の近くには非常通話装置に非常灯が備わります。そうそう、フリーWi-Fiもありますので、トンネル区間では途切れることもありますがデータの心配なく利用出来ます。
それでは座席です。片側3人は座れそうですが、座席表では4人での利用となるようです。
背ズリはほぼ垂直でヘッドレスト部分になぜか傾斜が付いているという形状、まぁグループでワイワイしてりゃ酒田くらいすぐ着くよ、という感じですかね。
そしてHB-E300系お馴染み、座面スライドによりフルフラット化することが出来ます。靴を脱いで過ごせる列車もそう多くないですから、こういうのもいいんじゃないですかね。大型のテーブルがあるため少し窮屈なので、フルフラットは計画的に。
上を見ると、間接照明が仕込まれています。
座席上には荷棚があります。おかげで頭上注意ですね。
各コンパートメントには1口コンセントがあります。1号車の開放席よりは使用出来る機会は多い訳ですね。
窓の横には帽子掛けと、室内灯・テーブル灯のボタンがあります。
ということで、テーブル灯がこちら。その存在に気付かない人も多そうです。
それではここからは乗車の模様を少しだけ。2023年現在では新潟駅発の列車は4番線から発車します。10:11発なので、都区内からでも少し早起きを頑張れば乗車可能ですね。
しかし、ホームには海里の乗車位置は貼られていません。1号車については、特急いなほの3号車付近で待っているとドアが目の前に来てくれます。
白新線から羽越本線に入ると、日本海が見えてきます。駅弁を買ってゆっくりこの景色を楽しむのもいいでしょう。
列車は桑川駅で、後から出発した特急「いなほ」の通過待ちのため長時間停車を行います。この駅には「道の駅笹川流れ・夕日会館」を併設しており、特産品などの買い物を楽しむことが出来ます。
夕日会館からの景色がこちら。景勝地、笹川流れ至近で、「海里」でも最も美しい区間で減速運転を行います。その後は内陸に進路を取り、酒田を目指すことになります。
















































































































































