なぜ、この時期に生活困窮者の水道料金が倍増するのか?答え→17人の議員が賛成したからです。 | 小学校時代に学級委員に7回立候補して7回落選した僕が勝てるはずのない市長選に挑戦することになりました

小学校時代に学級委員に7回立候補して7回落選した僕が勝てるはずのない市長選に挑戦することになりました

120億円溜まった基金で、自殺率や水道料が高い南魚沼市の市民の生活費をとことん下げます!インターナショナルスクールや商業施設を誘致します!

 

 「水道料金を1000円値下げします」と公約した林茂男・南魚沼市長ですが、今回のブログは、この公約を信じて1票入れた人たちに捧げたいと思います。

 

 まず、3月24日の新潟日報朝刊に掲載された記事をご覧ください。

 

 

 この記事ですが、いくつか注文を付けさせていただきます。

 

① 林市長は1000円値下げを公約にしたにも関わらず、公約を違反したことへの説明がありません。記者会見で記者が聞いてないのなら、聞くべきです。岸田首相がこれをやったら、間違いなく、記者会見で質問が集中するはずです。首相も市長も同じ公人ですので、何卒同じレベルでチェックしていただけると助かります。

 

② 次に記事が掲載されるタイミングです。この記事を読むと、料金改定をするのは市長の特権事項の様に思えてしまいますが、違います。2月28日に議会で可決されたから改訂できるのです。なので、記事にするタイミングがおかしいのです。2月28日の翌日の朝刊に掲載し、「賛成17人、反対3人」とし、できれば、この改定案について、賛否両論があったことを記事にすべきです。2月28日の議会には新潟日報の記者は来ていました。

 

③ 最後が一番大事な点。この改定から一番影響を受ける人たちについて、記事で言及されていません。この改定で、非課税世帯の高齢者が申請すれば1300円の減免を受けられる「福祉減免制度」が廃止されるため、この制度を利用している人は、最大で料金が1155円から2398円へ倍増します。見出しは「値下げ」とありますが、実際は、生活に困っている高齢者の料金を倍増させるのです。

 

 

 それでは、新潟日報が記事にしなかった、2月28日の審議の内容をお知らせします。

 

 

 審議の様子は録画配信で2時間00分から開始されます。この議案審議に50分の時間がかかりました。

 

  林市長が提案した新しい料金体系は以下の通りです。

 

 

 繰り返しますが、1000円値下げと公約していましたが、一般家庭の平均値下げ額は86円です。

 

 1か月、5トンしか水を使わない世帯は、2460円から、2013円になり、400円の減額となります。水を使わない人ほど料金が減るシステムになることから、ここは評価すべき点です。

 

 一方、工場やホテルなどの大口利用者は平均15%の値上げとなります。

 

 さらに、約630世帯が恩恵を受けている「福祉減免制度」が廃止されることから、1000円値下げどころか、生活困窮者の料金を最大で1000円以上値上げすることになったわけです。

 

 私は、林市長が、これについてどんな説明をするのか楽しみにしていました。

 

 しかし、最初の議案説明では、林市長は何も言いませんでした。

 

 私が質疑に立ちます。録画配信では、2時間13分からです。

 

私:1点目、6年前に、水道料金制値下げを公約にされて、市長になられたわけなのですが、それを信じて市長に1票入れた方たちがたくさんいらっしゃると思いますが、市長になられて最初の料金改定提案で、一般家庭の値下げ額が平均で86円ということに関して、もし何かありましたらお願いいたします。

 

 2点目。福祉減免制度を廃止されるということで、福祉減免を受ける方たち、今回最大で、料金が倍増するかと思います。そういった方たちにはこれまでどういった説明をされてきたのか。

 

 3点目。温泉旅館の割引なんですが、特定の営利の団体への割引になりますが、こういう自治体というのは、全国的にどれぐらいあるのか、教えてください。

 

 4点目。福祉減免制度が「時限的な措置」というふうに、おっしゃいましたけども、この「時限的な措置」という説明は、平成24年度に制度が始まったときには、説明はされていたかどうか。申請書にも「これは時限的」という説明はありません。

 

 ここで、当然、私は林市長が立ち上がって、1点目の質問に答えるだろうと思っていました。しかし、林市長は黙って腕を組んで座っているだけです。誰もが、林市長が立ち上がるだろうと思ったのか、議場が数秒の沈黙に包まれました。

 

 誰も立たないことを確認した後、内藤潔・上下水道部長が立ち上がりました。

 

 内藤潔・上下水道部長:1点目についての公約っていうところについては、私は水道事業者としてはなかなか答えにくいとこでありますので、今回の料金改定については、政治的な判断ではなくて、あくまでも公営企業として独立採算でやった上での収支を考えた中で判断をしているところであります。

 

 2点目、福祉減免利用者等々への説明ということですけども、まず大口利用者様のほうへの説明については、昨年の12月から開始をしております。おおむね7割から8割の説明は完了しております。福祉減免のほうについては、説明はしておりません。チラシを配布して周知を図っているというふうに考えております。

 

 4番目の福祉減免の時限的措置ということはどこにもないんじゃないかということなんですけども、本来、料金というものは、条例に載った料金を徴収するべきです。福祉減免を創設したときは、料金改正ではなくて、特別に認められる事項という中で、減免という形で措置をしてきたので、減免ということは、将来一生続くものではありません。

 

 

 上村栄二・水道課長が3番目の質問について、「令和2年4月1日現在の表で調べましたところ、(1300ある水道事業体のうち、)6事業体がございました」

 

 南魚沼市の水道料金は温泉旅館へ特別割引をしているのですが、これは継続されます。こういう料金体系というのは、「1300分の6」しかないということで、南魚沼市がどれだけ特別な料金設定をしているのかわかっていただけたはずです。

 

私は再質問に立ちました。

 

私: 1000円値下げの公約に関しては、部長がおっしゃるとおり、政治的なものですので、もし林市長、何かあれば、お願いいたします。何もなければ結構です。

 

2点目の、福祉減免の説明はしていないということですが、これについて、市は「広く継続的に、割引が、適用される」という説明をしていますが、例えば、御自身の水道料金が来月から倍増しますと言われ、「全体が5%ぐらい下がるから、納得してくれよ」って言われて、それが納得できるものかどうか、確認させてください。

 

 

 私が質問を終えた後、再び、議場が数秒の沈黙に包まれました。林市長が立つことを期待しましたが、ここでも期待が裏切られました。

 

 内藤部長が立ち上がり、私の二点目の質問について、「私ども水道事業者は水を売って、販売して利益を得てやってる経営者でありますので、福祉政策については、行政のほうで考えていくべき」と答えました。

 

 ここで、ようやく、林市長が「市長!」と手を挙げました。私は、「やっと立ってくれた」と思いました。

 

 林市長は以下の答弁をしました。

 

「もう既にこの議場でですね、一般質問でやってます。その回答のとおりです。ここで改めて言う必要はないと思ってます。福祉減免の件ですが、これはこの議案のとこで議論する内容じゃないですよ。これ政策だと前から言ってる。水道事業のところでやるような、質疑はありませんということで、もうこのことについてもですね、以前も話をしてますので、再度のお尋ねにはですね、前の議事録か何かをごらんください」

 

 この後、数人から質疑があり、討論になります。録画配信では2時間40分からになります。

 

 まず、共産党議員団の中沢道夫議員が反対討論をしました。反対理由は、一般家庭の値下げ幅が小さいことと、福祉減免制度が廃止されること。

 

 

 塩谷寿雄議長が「次に原案に賛成者の発言を許します」と言いますが、誰も手を挙げません。賛成者がいないのでしょうか?

 

 

 塩谷議長が「次に原案に反対者の発言を許します」と言い、私が手を挙げます。録画配信では2時間42分からです。私の討論内容は以下の通り。

 

「まさしく、政治とは何かというものを突きつけた条例改正案だと、私は思っております。6年前、1000円値下げを期待して林市長に一票を入れた方たちに対して、今日どんな説明があるのかと思い、期待しておりましたが、残念ながら、林市長からは期待した説明がありませんでした。

 

 政治とは、1番困っている人を救うことだと私は思っています。1番困っている人たちをどれだけ支えられるか。この福祉減免によって支えられた人たちが、この廃止によってどんな思いをするかというのをまず第1に考えなければいけなかったのに、15%値上げになる大口利用者には1軒1軒説明に回っているにも関わらず、1000円値上げされている生活困窮者に対しては、現在630から640でいらっしゃると思いますが、説明さえしていない状況。まさしく、私の考える政治のシステムとは、違うものです。生活に困ってる人たちが、この町に住んでよかったと思ってもらえる街に私はしたいと思います。

 

 特定の事業者を優遇してそこから、市全体を潤すという考え方ではなくて、1番下に埋まっている声なき声に耳を傾け、そこから、ボトムアップで社会全体を支えていく。それによって事業者たちも潤っていく。そういった社会を目指した場合、今回の条例改正案には、賛成出来ません。改正案を提示する際に、林長自らの言葉で、なぜ、福祉減免を受けている方、林市長が市長に就任されたときから、1300円の減免を受けてる方たちが今回、最大で倍増する料金を払わなければいけなくなるのか。それについての説明は、絶対に必要だと思います。林市長は今答弁でですね、今回の福祉減免はこの条例改正とは関係ないとおっしゃってましたが、今回福祉減免を終了する方針にですね、その方針がしっかり書かれてます。今回の改正によって、広く、使用水量の少ない使用者は、基本料金の割高な負担が軽減される、それによって福祉減免が終了する方針と書かれてるわけですから、この条例改正と、福祉減免の廃止を切り離して考えることは出来ません。そういった観点から、今回の条例改正には、反対の立場で討論に参加させてきました」

 

塩谷議長が「次に原案に賛成者の発言を許します」と言うと、梅沢道男議員が手を挙げました。これは、今までにないパターンです。最初の反対討論の後に賛成討論に立つことができたのに、なぜ、そこでは手を挙げず、私の討論の後に手を挙げたのでしょう?不思議です。梅沢議員の討論の概要は以下の通り。

 

「今の体系は、少量の使用者に不公平感が強かった。額的に言うと、高いが、そこを、全部、一般会計からの繰入れでやるのかと、難しいと思う。大きな問題点として指摘をされていた部分を、将来に向かって持続可能な制度に改正するために、考えに考え抜いた案だろうというふうに思っています。100点満点を常に求めるということも大事だが、今の状況を改善して、まず一歩を踏み出すもので、賛成討論としたい」

 

 これで討論が終了します。梅沢議員はこれまで弱者に寄り添うといってきたのに、福祉減免制度が廃止されることについて討論で全く言及しないのは、どういうことでしょうか?

 

 反対討論者が2人。賛成討論者が1人。

 

 しかし、採決をしてみると、賛成17人、反対3人。賛成多数で可決されました。

 

 

 林市長を市長選で応援した議員たちが、林市長の選挙公約違反の改定案に賛成するのは、一体どういうことでしょうか?せめて、黙って賛成するのではなく、討論に立って、なぜ賛成するのか、しっかり意思を表明してほしかったですね。

 

 というわけで、今年9月から、生活に困っている高齢者世帯の水道料金は最大で倍増します。17人の議員が賛成したことが主な理由です。もし、皆さんが投票した議員が賛成しているのなら、しっかり、自分の1票が議会で代弁されているのかどうかご審議ください。私と川辺きのい議員と中沢道夫議員以外、全員賛成です。勝又貞夫議員は欠席でしたが、同じ会派の議員は全員賛成してます。

 

 

 新潟日報の記事では全く伝わりませんから、何卒、周りの方たちへのお声がけをよろしくお願いいたします。