私以外の議員全員から、議会での発言の取り消しを求められました | 小学校時代に学級委員に7回立候補して7回落選した僕が勝てるはずのない市長選に挑戦することになりました

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 本日、6月議会最終日、「黒岩揺光議員の発言の取り消しを求める動議」が、塩谷寿雄議長に提出され、全会一致で可決されました。

 

 

 

 提出者は、塩川裕紀議員、賛成者は、目黒哲也議員、梅沢道男議員、中沢道夫議員、勝又貞夫議員、吉田光利議員、中沢一博議員。

 

 動議の内容は以下の通り。

 

「令和4年6月6日の第35号議案 令和4年度南魚沼市一般会計補正予算(第2号)の反対討論における黒岩揺光議員の発言中、地方自治法第132条に抵触する無礼な言葉の使用、議会の品位を落とす発言があったので、発言の取り消しを求めるものである。」

 

 本会議での議員の発言は一語一句、議事録に記録される。議員は発言に責任を取るべきとされ、発言の一部は取り消すことができても、発言の趣旨は変えることができない。議会での発言はそれだけ重い。

 

 6月17日、本会議で、提出者である塩川議員は、動議を提出し、提案理由として、議会や特定の事業者を侮辱する発言があり、塩谷議長らが何度も発言を取り消すよう私に説得を試みたが、私が固辞したと説明した。

 

 私は、発言内容に問題があるなら、それは私の雇用主である市民が決めることであり、オープンにして市民に判断してもらうべきで、取り消す必要はない、と一貫して主張した。

 

 それでは、提出者たちが問題視した発言内容を紹介する。

 

 6月6日に審議された「第35号議案 令和4年度南魚沼市一般会計補正予算」では、市が3億円で、コロナで疲弊した市の経済を立て直すため、プレミアム商品券事業をしたいとという内容が含まれた。市民に1冊1万円で1万3000円分の商品券を購入してもらい、それを市内の店舗で使ってもらい、市内経済を活性化させるという。市民1人につき2冊の発行を予定するという。

 

 昨年も同様のプレミアム商品券事業が実施され、1万円の商品券の内、4000円が大型ドラッグストアやスーパーなどでも、使うことができたため、コロナで1兆円売り上げたドラッグストアなどのチェーン店に、予算全体の25パーセントが行き渡ってしまった。

 

 それでは、6月6日の議会で何があったのか説明する。

 

 議会の質疑で、私は、今回のプレミアム商品券事業でも、1兆円稼いだドラッグストアでも使えるようにするのか聞いたところ、市の担当者は、利便性の観点や、多くの市民が雇用されているという理由で、使えるようにするとのことだった。さらに、質疑では、3億円の予算のうち、4000万円は、委託料として、事業を実施する機関にいくという。

 

 3億円の財源は、国からの「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」というもので、基本、使い道は自治体の判断にゆだねられている。この交付金で公用車を買った自治体や、巨大イカモニュメントを作った自治体まである。

 

プレミアム商品券事業にこだわる必要は全くないのだ。

 

コロナで度々閉園になっている小学校や保育園に子どもを預ける親たちの支援に充ててもいい。デイサービスを利用できなくなって困っている家族の支援に充ててもいい。子育て広場を作ってもいい。何をやってもいいのに、なぜ、あえて1兆円稼いだ事業所に私たちの税金の一部がいく事業をしないといけないのか?

 

この議案についての質疑が終わり、討論の時間になった。

 

ここで、反対したい議員は手を挙げて、壇上に立ち、なぜ、この提案に反対なのかを言わなければならない。

 

私は「1番黒岩!」と立ち上がった。塩谷議長から「1番黒岩揺光くん」と発言を許可された。

 

すると、後ろから、「みんなで決めたことなんだよ!」「会派に入らないお前が悪い」という声が聞こえた。

 

私はこの言葉を聞き、感情的になってしまった。

 

なぜ、私が感情的になったのか。それは、南魚沼市議会のシステムを理解しないといけない。

 

 

南魚沼市議会は「会派制」で、会派に入らないと、議会全体の意見集約のプロセスに入ることができない。

 

しかし、私の様に、議会で多くの議案に反対をし、その度に、どの会派とも賛否が一致しない場合、どこかの会派に入ることも、会派をだれかと作ることも難しい、というか不可能だ。

 

 各会派の代表者らで作る「市議会新型コロナウイルス感染症対策連絡会議」というものがあり、定期的に集まって、市内経済を活性化させるための策を練っているが、私は傍聴することしかできない。

 

 そして、この連絡会議で話した内容を基に、4月15日に塩谷議長らが、林茂男市長に要望書を提出した。私は、要望書のコピーをもらえないか議会事務局に打診したが、拒絶された。会派に属さないと、「市議会」が要望した中身さえ教えてもらえないということに驚いた。

 

会派に属さない私が、「どんな経済対策ができるか?」について自分の意見を言える唯一の機会が、本会議だ。

 

しかし、本会議でも討論に向かおうとする私に対して、他の議員が「みんなで決めたことなんだよ!」と言えば、一体、私の意見はどこで言えるのか?「連絡会議」で決めたことなんだから、反対討論するのはおかしい、という解釈しかできない。

 

「会派に入らないお前が悪い」というのも、会派に入るか入らないかは個人の自由であり、それによって、私に投票してくれた人の民意が議会で反映されないのは問題ではないのか?それこそ、議会の品位を落としていないだろうか?

 

 そもそも、塩谷議長から発言を許された私に対し、それを制止するような言動は、「何人も、会議中は、みだりに発言し、騒ぎ、その他議事の妨害となる言動をしてはならない」という、南魚沼市議会会議規則、第153条に違反していないか?

 

コロナで生活困窮者が倍増している中、私たちの税金を1兆円稼いだドラッグストアに捧げる内容の案が提出されたこと。

 

それに反対討論をしようとしている私に、「みんなで決めたことなんだよ!」と、私から表現の自由を奪おうとするその行為に、私は完全に頭に血が上った。

 

「みんな」って誰?私は「みんな」に入ってないの?私に投票してくれた人たちは「みんな」ではないのか?

 

 

私は登壇し、以下の討論をした。

 

まず、議会のあり方が根本的に変わらなければいけないのではないかと。会派に入らなければいけないと、今どなたかおっしゃいましたけれども、この7か月間で私、特定の会派と賛否が一致したのは、すごい少ないですよね。この状況で、私に会派に入らなければいけないといいうのは、皆さんが一番嫌う同調圧力以外の何物でもない。慣例というのは大事ですよ。私、慣例というのはすごい大事だと思いますよ。でも、それは市民にとっていいものであるという確信の下、その慣例というのは続けなければいけないと思います。

 

南魚沼市、今いい状況になっていますか?生まれてくる赤ちゃんの数とか、生活困窮者の数とか、よくなっていますか?よくなってないなら、私たち議会にいる人間の1人1人がもしかしたら、今まで当たり前にやってきたことが、そこに原因があるかもしれない。常に振り返らなければならないと思います。

 

今回、市議会から要望が来たといって、この経済対策、私全く知りませんよ。それ。なんで1兆円稼いだドラッグストアに私たちの税金を払わなければいけないのですか?そこで雇われている人たくさんいるでしょう。なんでそこにいくんですか。そこだけに。

 

子育て世代、本当に困っています。今。保育園突然閉まったら、パートで働いているお母さんたち、その分、給料減るんですよ。その人たちの支援どこにあります?全く見えないですよね。

 

これまで、プレミアム商品券やってきて、どこの人たちがたくさん困っていて、どこの人たちに税金を選択で集中していくとかという議論が全くないんです。とりあえず、3億円やって、やりましょうよって。しかも、4000万円は事務手数料にいくわけでしょう。水道料金下げるとか、市長が公約した水道料金下げるとか、固定資産税下げるとかだったら、事務手数料4000万円はいらないんですよ。直接、その人たちにいくんですよ。

 

もっと、1人1人皆さん、素晴らしい意見あるんだから出し合いましょうよ。これでは、全く市民が見えないんです。新潟日報見れば、某市議会は特定の会派はこういう要望を出した、特定の会派はこういう要望を出したと市民が見れるんですよ。特定の会派がどういう要望を出しているのか。

 

私たち4月15日の議会だよりのホームページ、議会からこういう要望が出された。でも、要望の内容は何も書いてないんです。市長には要望の内容が見せられるけれども、市民には見せられないというのはおかしいんじゃないでしょうか?私たちは市民に雇われたここにいるんですよ。

 

是非、市民とって私たちは何をやるのか、私たちは誰に雇用されているのかというのを考えて、私は3億円の一部でも、1兆円稼げた、このコロナで1兆円かせいだところにいくなんていうのは、考えられない。考えられません。

私は、皆さんもしこれに賛成するなら、ぜひ、生活に困っている人たち目の前にいますよ、自殺考えているかもしれない、自殺去年20人ですよ。その人の目の前で言ってやってくださいね。1兆円稼いだドラッグストアにあなたの税金はらいますって言ってください、ぜひ。説明してやってください。お願いします。

 

赤字になっている部分が、「議会の品位を落とす」ということで、取り消される部分だ。

 

読者の皆さんは、この発言内容が議会の品位を落とすように思えるだろうか?

 

私がこの反対討論をした後、寺口友彦議員と、大平剛議員が、賛成討論に立ち、私以外の全員の賛成で予算案は可決された。

 

6月17日の議会最終日に話を戻す。この発言を取り消す動議が提出され、審議を開始する前に、塩谷議長は、私に退出を求めた。

 

私は議長外のソファーで審議内容を聞いていた。

 

動議は全会一致で可決された。つまり、私が反対討論をした予算案に賛成した議員全員が、動議に賛成をしたということだ。

 

そして、私の入室が認められた。

 

塩谷議長が、私に、発言取り消しの勧告を出し、「受け入れますか?」と尋ねた。私は、「受け入れません」と伝えた。

 

特定の議員の表現の自由を奪う方が、議会の品位を落とすとしか思えなかった。私の発言内容は、何度読み返しても、問題個所が見当たらない。すべて事実に基づいているし、特定の人間を誹謗中傷しているわけでもなく、議会を侮辱しているわけでもない。

 

塩谷議長は、「受け入れないとのことですので、議長判断で、取り消す部分については今後検討します」とのことだった。

 

地方議員にとっての必読書「議員必携」には以下の様に書かれている。

 

議会の会議で行う発言については、発言者は、その内容に責任を持たなければならな

い。このために、発言後にその発言を取り消したり訂正したりすることは、原則として

許されないものである。

 

しかし、その発言が、不必要な発言であったり、思い違いによる発言であったりする

場合、それを取り消したり、訂正を認めないで、その発言についてすべて責任をとれと

することは過酷に過ぎる。そこで、このような場合には、発言者が議会に申し出て、議

会の許可を得て自分の発言の全部又は一部を取り消したり、また、議長の許可を得て訂

正することができることを会議規則で定めている(標規64

 

この場合の取消し、訂正は、その会期中に限られ、訂正は字句に限り、発言の趣旨を

変更するようなことはできない。

 

議員の発言の中に他人の私生活にわたるような発言、あるいは議会を侮辱するような 発言など、不穏当、不適当と認められる発言があった場合、議長は、発言者に発言の取消しを命ずることができる。