BMW R1200RT インテグラルサーボブレーキ | 七海工房ばいく部屋

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お店での出来事を綴ります

引っ越し準備を言い訳に

更新をさぼっていましたので

ちょっとこれまでの出来事を

頑張ってアップしていこうと思います

 

BMW R1200RT

 

高速道路をタンデムでハイスピードクルージングするには

もってこいのモデル

 

今回車検整備でお預かりしたのは2005年式

 

このモデルには

インテグラルサーボブレーキシステムが装備されている

ブレーキの入力を補助

前後のブレーキをかけるバランスを勝手にやってくれる

そのうえABS制御

 

なんとも至れり尽くせりなブレーキシステムですね

 

しかし

これが不調をきたして作動不良をひきおこすと

ブレーキレバー、ブレーキペダル共

超人ハルク並みの力でないと作動できなくなる

つまりブレーキがほぼ効かなくなります

 

これが前述のブレーキシステム

フロントマスター、フロントキャリパー

リヤマスター、リヤキャリパーからの

油圧ラインが集まっている

 

サービスガイドを見ると

このシステムの分解項目がなくブラックボックス状態

つまり作動不良になれば丸ごと交換しかないようだ

その価格○十万円!

 

数十万円の部品を交換してしまうのは容易だが

お客様にも当店にもそれほど幸せなことではない

 

せっかくなので分解してみることにした

非分解らしく特殊形状のネジで固定されている

 

基盤部分を外したところ

 

 

基盤部を外した奥にある

固定ボルトをはずして

油圧系統を分解する

 

さらにボディを分割すると

リリーフバルブ状のものと

油圧ポンプモーターが現れる

 

油圧ポンプモーター

これでブレーキ入力の補助をしている

今回フロント系統の油圧ポンプが

焼けてしまって作動していなかった

ひょっとするとこれを交換したら

もとに戻るかもしれない

 

中古のシステムを入手して

この油圧ポンプモーターを

作動品と交換してみたが

結局もとにはもどらなかった

 

系統ごとに4つの感圧センサーがあったので

それも関係しているのか

それともABS基盤に蓄積された

エラーコードのメモリーの影響かははっきりしない

 

この一連の作業に延べ10日間もかけてしまったが

内部構造がおおよそ掴めただけで

治すには至らなかったのが残念です

 

今回オルタネーターもご臨終

修理依頼を自動車電器店に尋ねてまわったが

肝心のIC部品が入手不可能なので

修理はできない

つまり純正部品を取り寄せて交換するしかないようです

何世代か前のモデルまでは

オルタネーターのICレギュレーターも部品供給してくれていたので

修理が可能だったが

近年のBMWの部品設定をみると

丸ごと交換となっている部分が多い

 

なんでも丸ごと交換すれば

早いし確実でしょうけど

部品代の負担が大きくなるし

 

それは修理じゃなく交換作業ですよね

なんだかつまらないです・・・

 

 

ともあれ作業終了

車検受け完了です