2年前に、空の巣症候群になってしまいました。

今は、そこから抜けられたかなと思っています。

以前にも書いたことがありますが、私がどうやって、そこから抜けたか書いてみようと思います。

 

通常、子どもが大学進学や、社会人になるなどして、家を巣立った時に、空の巣症候群になる人が多いのかな、と思います。

私の場合は、ちょっとそれよりも早い時期で、子どもが中学入学した後、一ヶ月くらい経ったところで、すごくメンタルのぐらつきがきました。

 

それまで、中学受験で、親子で二人三脚、一緒にがんばっていたので、受験での疲れもかなり私自身に蓄積していたのもあったと思いますが、もともととても自立心の強い子だったのと、自立心の強い校風の中学に入学したので、入学直後から、ものすごく親離れが急速に、激しく進みました。

 

今振り返ると、反抗期も同時並行で来てたのかな、とも思うけど、ものすごく極端に拒絶されるようになりました。

その時に、これまで親子で仲が良く、一緒に行動することも多かったので、言葉で表現できない、喪失感や、これまで蓄積されてた疲れ、そして、関係の変化へのショックなどいろんなものが積み重なって、メンタルが落ちる?崩壊?とにかく、すごく不安定になっていました。

 

同時に、多分プレ更年期的な、体の変化もあったんだと思うけど、体調も悪化して、疲れると出る持病がしつこく出てしまったり、皮膚の状態もよくなかったり、生理周期も乱れたり、こちらも大波乱でした。

 

この心身の激しすぎる乱れに、どうしたらいいかわからなかったので、まず婦人科で、更年期治療を相談したら、まだ更年期じゃない、ということで(プレ更年期だから、ピル等の処方ではない、という意味らしい。)、漢方薬を処方されました。

かなり鬱々としてたので、加味逍遙散にプラスして、加味帰脾湯を処方されました。

これは、結果的によく効きました。

今でも、ベースは加味逍遙散、そして、メンタルが揺らいでるな、と思ったら、加味帰脾湯をプラスしています。

 

そして、皮膚は、眠れないくらい荒れてしまったので、何ヶ月か根気よく病院に通って、塗り薬等で対処しました。

 

持病に関しては、いつもは服薬すると治るのに、何度もダラダラと症状が出て、辛かったけど、心身の疲れを溜めないことが最重要だと、学びました。

 

そして、体調とメンタルに関して、分析するために、観察とメモを半年間しました。

その結果、分かったこと。

 

⭐️生理周期と体調、メンタルの関係。

ー生理前にメンタルが落ちがち、PMS的な傾向。これには、漢方が結構効くとわかりました。

ー何をすると、生理がひどくなるのか?プレ更年期で、出血量は増えていて、これがものすごくダメージを喰らうので、対策を試行錯誤しました。夜更かし、鉄分・肉類が足りない食事、などがよくないとわかったので、鶏の骨付き肉で、サンゲタン風スープを毎週作り、夜は10時までに寝るように努力しました。

 

⭐️どういう季節に悪くなるのか?

ー夏の終わりに残暑でやられる。厳しい夏は乗り越えられるが、意外とその後の9月の残暑で体調を崩すとわかりました。胃腸を労わる、無理をしない。夏の疲れが“蓄積している“ことを、自覚する必要があるとわかりました。また、日焼けのダメージもよくないので、もっとUV対策をする!

 

ー冬に入る時の冷え対処。日光量が減ってくると、メンタルに響くので、朝しっかり🌅を浴びて散歩する。とにかく体を冷やさない。根菜類をとる。煮込み料理を増やす。

 

ー5月のGW後が、自分にとって不安定になりやすい時期。4月に娘は体調を崩しやすい。多分自覚していない緊張などから。その余波を私が受けて、5月のGW後に疲れが出る。なので、自分に精神的に負荷がかかることはこの時期、一切しない。保護者会が嫌なら行かない、とにかくゆっくりする。

 

⭐️家族の状況との相関。

ー夫の仕事のストレス負荷が高い時期や、子供が勉強や人間関係で神経質になってる等。とにかく、俯瞰視点を心がけて、エンパス的に同調しすぎないように、気をつける。それと同時に、私ができるサポートは提供する。話をそれとなく聞いたり、美味しいものを食べさせる。

 

⭐️体調は、悪化させないことが大切なので、超初期段階で、すぐ対処する。

ー皮膚は、こじらせると時間がかかるので、超初期段階で、必ずめんどくさがらず対処する。また、季節変化で乾燥などするので、保湿など心がける。

ーどこか違和感があったら、すぐ医者に行く。

 

だいたい、これで1年の自分の取説が作れたので、それに基づいて、2023年は2022年より、ずっとうまく過ごせました。

さらに、空の巣ショックとプレ更年期の副効用として、体に気をつけたおかげで、結果的にヨガや散歩などが習慣となり、食事にも気をつけるようになったことで、筋肉量が増え、胃腸の調子が良くなり、メンタルも上向いて安定しました。

 

上記以外では、娘との関係は、思春期なので、勉強や生活態度など、学校から電話が来たり、テスト結果が…など、いろいろやらかしてくれましたが、以前みたいに、保護者的な態度ではなく、同僚的・後輩を見る視線に変えて、ちょっと距離を持って見守る感じで、大人扱いするようにしました。成績が悪かったり、生活態度に問題があっても、その結果を自分で受け止めてもらって、自分で失敗もする経験してもらいました。ただ、成績悪いことを相談してきた時は、とことん相手をしました。

 

さらに、私自身が、娘中心だった人生から、自分の人生に戻すために、何をしたらいいのか、すごく考える時間になりました。あまりに長い時間、娘を優先してきたので、難しいところも最初はあったけど、その結果として考えたことは、自分のライフワークや好きなものを充実させるということでした。

 

具体的には、

ー自分の趣味に没頭する。継続してるものや、新しいものを開拓する。

ーもっとやりたいことや、やりたかったことを正直にやる。

ー新しい居場所を開拓する。

などです。

新しい居場所の開拓は、当たりもあれば、外れもありました。でもその結果わかったのは、心から好きなものや場所は、本当にいい居場所になりました。ハズレの時は、どこに違和感があったんだろう?どういうとき、合わないと感じるのか?を分析する材料にしました。

 

さらに、娘はいずれ独立していくんですから、パートナーとの関係をもっと充実させたいと思うようになりました。というか、これは、パートナーから言われたことかもしれません。

この2022年の大混乱期、彼がすごく私を助けてくれましたが、二人で色々なところに行く時間が増えて、昔に戻ったような感覚で、嬉しかったです。子供ができてから、ママパパの役をずっとやってきたのが、それ以前の、二人だった時のことをたくさん思い出しました。

とはいえ、私たちの関係も、大きな調整が必要でした。長年の、特に子育て期を通じて、パートナーに対して蓄積していた恨み言を、一度全部ぶつけてしまったことがありました。これが良かったか、正直わからないけれど、受け止めてくれました。

それと、以前の記事で書いた、女性性の解放、その両方で、私たちのパートナーシップも、すごくいい方向に変化したと思います。

 

私は、二人で冒険するのがすごく好きだったので、またこれからそういう冒険がしたいな、とすごく思っています。

具体的には、巡礼に行きたい。

四国と、スペインの巡礼がしたいなと思ってます。

人生自体も、もっと冒険的要素を増やしてもいいかもしれないと思っているけど、やっぱり娘の教育資金のこと考えると、この親的視点が、安定を求めさせますね。

二人だったら、何とでもなることも、娘が社会に出るまでは、やりたいだけやってあげたいですし、それもまた私の夢の一つなので・・・。

 

でも、私とパートナーの今後の人生に、冒険要素を再び取り入れていくことは、小さなことからやってみたいなと思ってることです。

 

まとめると、私が空の巣症候群から脱出できたのは、

 

⭐️自分の取説を作ってみた。それによって、心身ともに安定してきた。

 

⭐️自分が、個人として没頭できる趣味、居場所を見つける。細々やってきたことに、もっと力を入れるでもよし、新しい場を開拓するのもよし。私は、細々やってたピアノで、過去一の大曲に挑戦し、ずっと行きたかったのに、延ばし延ばしにしてた教室に思い切って行ったことで、新たな居場所ができました。

 

⭐️自分の本音に、正直になる。”本当はやりたかったこと”を、心の中から掘り出して、それを実行に移す。私は、娘を産んでから、一人旅したことがなかったので、一人旅に行きました。他の人のブログを読んでて、羨ましいな、と思ったことが、本当はやりたかったことだったりするな、と気づき、それはできる限り、そして早めに実行することにしています。

 

⭐️子供が巣立った後、どんな人生を歩みたいかをイメージする。『母』から、『素の自分』に戻って、その時どんな人生を生きたいか、イメージする。私の場合は、パートナーと冒険する人生、なので、すぐ実行できずとも、イメージしたり、今できるちょっとしたことを生活に取り入れていくだけで、気持ちが変わってきました。娘の本格的な独立が、楽しみでもあります。そして、だからこそ、今しかない娘との生活も、今を大事にしようという気持ちで、楽しめるようになってきました。

 

正直、2年経って、こうまとめられるけど、渦中では、非常にやばかったです。

でも、その大混乱期のおかげで、昔より健康になり、新しい人生のイメージが持てたので、すごくありがたい時期とも言えます。

 

手塚治虫の火の鳥読んだことありますか?

あの火の鳥って、自分で火の中に飛び込んでは、一度燃え尽きて、再び再生するんですけれど、私の中では、空の巣症候群の時期は、まさにこの火の鳥が再生するイメージでした。

なので、これまでの自分は、火に焼かれて、燃えちゃいます。ある意味、”死と再生”のイメージです。

より本来の自分を生きるための、きっかけ、というイメージです。