薬害エイズ資料館は必要か? | 七転び八転び!? 15分で1冊 

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人生、いいことの方が少ない。

「薬害エイズ訴訟」の体験とそれまでの過程、読書の感想と要約をを綴ります。

先日の大臣交渉の席で大阪原告団独自の提案として「薬害エイズ資料館」という箱もの建設を挙げていたがこれに関しては疑問だ。

 

実は数十年前に大阪が提案してきたことがあったが官僚側から「具体的に提案してもらわないと」ということで追い返され結局当方も盛り上がらず立ち消えたはずだった。
当時そもそも東京は乗り気ではなかったし、大阪の方も実は遺族が乗り気だが、ある大阪生存幹部が「一生を棒に振る仕事」というほど後ろ向きだったはずだった。

 

大阪遺族の言い分は「風化させない」「情報発信」と言っていたが突っ込んでいくと「遺品を展示したい」と言いこれが本音かなと思った。
平たく言えば断捨離したくないから施設で展示・保管してもらいたいということかなと。

 

そもそも裁判中からも世間に「エイズ」を「視覚で印象付ける」ことに難儀していた。

 

手足を切断・車いす・カポジ肉腫による無数の斑点などなら分かりやすいが患者自体は発症しておらず、つまり見た目には足の悪い一般人と変わらない。
だから第三者から見れば「はっ!?エイズ?」となり戸惑うばかりだったと思う。

 

この前の話だとスモン資料館のようなのを目指すと言っていたがパネル写真や年表、そして「○○絵画コンクール小学生部門銀賞作品」など展示されても行きたいと思うかなあと。

 

情報発信というのならHPやら原告の声をSNSで毎日発信する方が現代的ではないか。
ひざ詰めで訴えたいというのなら移動動物園のように大型車に資料などを積んで文化祭・社会の授業で直接出向き原告が訴えの場を設けさせてもらうというのはどうかなと。