酒飲みにとって、面白いニュースが耳に入ってきた。

ロシアへの追加の制裁措置として、ロシア産ウォッカを当面禁輸とするという

ニュースだ。

普段、ウォッカなど飲まないという人にとっては、まったくピンとこない話で

逆にそこそこに嗜む人間にとっては、

「スミノフやズブロッカが飲めなくなる!?」

と少しばかり悲しくなる内容のニュースだろう。

 

 

今回も、ニュース解説風のテーストでかましております。

ウォッカというと最強牝馬を思い出してしまうギャンブラーな皆さん、こんばんは!

崇高な魂の持ち主ゆえにスピリッツをこよなく愛する男

 

スミノフ モノノフ 道三 DEATH!!

 

 

 

冒頭で、なぜ「ロシア産ウォッカの禁輸措置」を面白いニュースといったのかに

話を戻そう。

それは、世間が思っているよりロシア産ウォッカの輸入量がずっと少ないからだ。

たとえば、上に挙げた「スミノフ」だが、たしかにスミノフはロシア皇帝が愛した

ロシアで生まれた歴史あるウォッカだ。

しかし、皇帝や帝室との距離の近さが裏目に出て、ロシア革命において

創業一家から処刑される人間が増えていき、スミルノフ家はアメリカに亡命したのだ。

その後、イギリスのメトロポリタン社が買収、紆余曲折を経て、

今やギネスとスミノフは同じイギリスのディアジオ社から出されている。

日本では当初、ニッカがライセンス製造・販売権を持っていたが、サッポロを経て

今はキリンがディアジオ社と合弁を組んでキリン・ディアジオ株式会社という

会社を設立、同社が製造・販売を行っているのが現状だ。

つまり、今やスミノフはロシアと何の関係もない。

 

また、草の茎がぽちゃんと瓶に入っていて有名なズブロッカや

恐怖の世界最高純度96度で有名なスピリタスはポーランド産、

アブソルートはスウェーデン産だ。

 

 

数少ないロシア産ウォッカとして有名なストリチナヤも、創業者がプーチンを

猛烈に批判。2000年にロシアから亡命。現在は、ロシアからの原材料を

一切使わず、スロバキア産の原材料のみを使用、生産はラトビアで

行われている。

もちろん、今紹介したような有名ウォッカだけでなく、小さくても

パンチが効いたロシア産ウォッカはいくらでもある。

だが、実際の輸入量や流通量となると

わが国のロシア産ウォッカの輸入量全体の1%にも満たない。

 

こんな少ない輸入量のウォッカに対して制裁措置を施したところで

何をかいわんやだ。

ロシア産ウォッカ輸入禁止を決定する中で、検討した政治家、官僚たちは

上記のような事実を知っていたのだろうか。

もし、知っていて実施したのだとしたら、なんとも滑稽な話である。

 

それに今は、美味しい国産ウォッカが目白押しだ。

 

 

ウィルキンソンウォッカは、ボトルもオシャレで、価格もリーズナブル

ウォッカトニックなど割って飲むならこれで十分だ。

ちなみにだが、ジンジャエールで有名なウィルキンソンを海外のメーカーと

勘違いしている人が意外に多い。

だが、ウィルキンソンは明治時代中期、日本に定住していたジョン・クリフォード・ウィルキンソンが兵庫県に創業したれっきとした日本の会社だ。

 

こういう思い込みは、しばしばあるだろう。

たとえば、この綺麗な女性は間違いなくハーフだろうと思ってしまうが

 

 

 

元ももクロのコテコテの日本人だし、

見た?UFO?なんていうから、どんな矢追さんが喜びそうへんてこなおじさんが

出てくるのかと思ったら

 

 

ケッコーえぐいことまでやるセクシー女優さんだし。

 

 

 

やっといつもの路線か!

安心したぞ!!

 

 

 

だが、もう少し待ってほしい。

冒頭で、普段ウォッカを飲まない人ということを書いた。

一度も飲んだことがないと思っている人も多いかもしれない。

だが、基本が無味無色のこのウォッカという酒は、カクテルのベースにしたときに実に重宝するのだ。

ビールや日本酒、焼酎など苦手だが、カクテルならば何度か…という女性の方も多いだろう。

ウォッカをオレンジジュースで割ったのがスクリュードライバーなら

グレープフルーツジュースで割ったのがソルティドッグ、

ライムジュースとジンジャエールで割ったのがモスコミュールだ。

これらカクテルならば、居酒屋、ホテルのバー、プールサイドなど、どこかで一度は飲んだことがあるのではないか。

ただし、スクリュードライバーの別名は昔から…

 

 

 

まんまやないかいっ!

 

 

というのはちょっとしたおふざけで、

別名「レディキラー」

オレンジジュースのせいで甘くて飲みやすいが、アルコール度数は10度以上と

高いので用心が必要だ。

 

 

だが、もっと飲みやすくて危険なウォッカベースのカクテルがある。

それが、この映画で一躍有名となったカクテルだ。

 

 

 

トムゥゥゥッ!!

 

くそっ!この映画のせいでいったい何本のウォッカやジンの瓶を

叩き割ったことか!

 

道三の意外とトム好き説

 

それは、いい…

そのカクテルこそが

 

 

なんてバブリーで、捻りもへったくれもない

欲まみれなネーミング!!

 

このカクテルは、ウォッカ:メロンリキュール:クレーム・ド・フランボワーズ:パイナップルジュースを1:2:1:5で、パイナップルジュース以外をシェイクして作るカクテルだ。

どうしても、「セックス・オン・ザ・ビーチ」というネーミングから

以下を想像してしまうのは筆者だけであろうか。

 

 

道三!

そこだけは同意しとく!

 

 

だが、久美子の貝殻ビキニももはや昭和の遺物だといえるかもしれない。

時代は常に動いている。

先日、濱口竜介監督の「ドライブマイカー」が第94回アカデミー賞の国際長編映画賞を受賞した。

現代社会においては、「セックス・オン・ザ・ビーチ」は、もはや完全に実生活から乖離してしまっていて、「オン・ザ・カー」が適切といえるのかもしれない。

 

 

 

こんな美人すぎるタクシードライバーが、

 

 

こんなふうになり…

 

振り向いてこんなことされたら…

 

 

image

 

これはもう、道交法違反ではおさまらない

 

第一級殺人というほかない!!

 

道三、そこも同意しとく!!

 

 

 

 

話がびっくりするほどけものみちに入ってしまったようだ。

酒のことを書き続けていて、いつのまにか筆者自身が文字の波に酔ってしまったのかもしれない。

酔うという意味では、優れた文学はとても気持ちよく酔える。

そして、実際に文学と酒はとても相性が良い。

陶酔を誘う文学と酒は、摂取した者を別世界へ誘ってくれる。

酒と文学にまつわるエッセイ集でこんな本がある。

 

 

 

著者の七北氏は特に坂口安吾がお気に入りで、彼についてのエッセイはほかの作家の倍以上ある。

坂口安吾や太宰治など無頼派もこよなく愛した銀座の老舗バー「ルパン」。

 

 

ルパンには、「華やかな銀座」とは少し違う静謐な時間がある。

ここにいると時間の進みがゆっくりになる。

 

それは、けっしてアルコールが体内に摂取されたせいではない。

店が持つ歴史の重み、ポリシー、そして数多の客が置き忘れたり、置いて行き、カウンターに積み重なった「思い」がそうさせるのだろうと思う。

 

古びた階段をゆっくりと降りていくと

重厚な雰囲気ながら、目の前に立つとなんとなくワクワクする…そんなドアが客である我々を出迎えてくれる。

 

 

大人のための秘密基地…

銀座ルパンという店を言い表すのに一番ピッタリくるような気がする。

 

 

 

そういう意味で、筆者が時々、足を運ぶBABYMETALファン、メイトにとっての聖地、

新宿歌舞伎町の外れにあるロック&メタルバーFOXGOD TOKYOは、

不思議と驚くほどルパンと似ている。

ある意味では、ルパンの正反対に位置するバーでいて、ある意味では驚くくらいに

似ているのだ。

 

 不夜城新宿、職安通りに立つ第3平沢ビル。この5階にFOXGOD TOKYOはある。

2軒め、3軒めで立ち寄るときは、何故か6階まで行ってしまうことが多いのはナイショだ。

 

 

 

馴染みの客にとっては、ワクワク感しかない壁とドアだが、

一元の客、はじめて店を訪れる人にとって、「Rock & Metal Bar」というネーミングは、

少々敷居を高くしているかもしれない。

勇気を振り絞ってドアを開けた途端…中には

 

 

こんな人たちがうようよ座っていて

 

 

こんなふうにフラフラ出てきて食われたらどうしよう!と不安に襲われるかもしれない。

Metalの大音量の中、アルコール度数の強い酒を浴びるように飲み

 

 

こんなだったり

 

 

こんなになってる客ばっかりだったらどうしようと思うかもしれない。

だが、大丈夫。そんな不安や恐怖は「杞憂」という一言で片づけることができる。

4年前に書いた記事だが、良ければ読んでほしい。

 

 

ここで、FOXGODをイギリスのパブ文化を持った店と書いた。

別の記事では、古き良き大衆浴場のような性格を持った店とも書いた。

FOXGOD TOKYOは、まさにそんな店なのだ。

馴染みの客には、馴染みの客なりの楽しみ方があり、一元さんには一元さんなりの

楽しみ方がある。

黙って流れてくる音楽(流れてくる音楽もBABYMETALから古いハードロック、ジャズ、

ゴリゴリのメタル、最新のガールズバンドなど多彩だ)をじっくり楽しみたい人、

BABYMETALについて…今の日本の音楽事情について…さくら学院について…

とにかく誰かと語り合いたい人、どんな楽しみ方も許してくれるし、

どんな楽しみ方も驚くほど簡単にできる。

この店には、日本全国からだけではなく、世界中からやってくる。

もちろん、偶然に店に入ったわけではない。

「前からこの店に1回来てみたくて」

そういう人が毎日のように訪れる。

 

店が持っている懐の深さ。

店の歴史が銀座のルパンほどある訳ではない。

おそらく、店主のちよじぃが持つ空気感とこれまでテレビマンの第一線で活躍してきた経験が

そういう空気を作り出してくれているのだろう。

 

 

 

ちよさんは、会話を邪魔しないでくれる。放っておいてほしいと思えば放っておいてくれる。

でも、ちゃんと気を配ってくれていて、「ここ!」というところで声をかけてくれて

助けてくれる。

古いロックシーンの話だったり、ベビメタの裏話のような話だったり、業界人しか知り得ないような話だったり…頼めば色んな話をしてくれる。

 

 

この店に来ると肩の力が抜ける。

何か重たいものを下ろすことができるのだ。

東京に出ていた「マンボウ」が解除となり、時間を気にせず店に訪れることが再びできるようになって思い出した。この不思議な快感を。

筆者は、要介護の老人を抱えているので、感染リスクを可能な限り小さくしようと、

この2年間はなかなかお店にお邪魔することができなかった。

その間に、自分の中に降り積もった澱のようなものはけっして軽くはなかったのだと

また、この店で時間を過ごして実感した。

 

 

 

たとえマスクで鼻と口を覆っていようと、どんどん心が軽くなっていく。

運悪く、このアンプ型冷蔵庫の前に座ったが最後、お客さんで満員にでもなれば、移動が簡単ではなくなるので、

ビールを取り出して栓を抜く係を仰せつかる。(店はCODで、常連はビールを自分で冷蔵庫から出す)

気分はまさにこんな感じだ。

 

 

 

はいっ、ビールいかがすかー

 

そして、一緒にバイトしてるこんな娘と恋に落ちるんだ…

 

 

 
ぜってー落ちねーから!!
 
そうなんだ。ここにくると俗世の色恋みたいなものから解放される。
比較的、女性客が少ないということもあるが、それが理由ではない。
ここに来ると、垢や汚れに塗れ疲れた大人たちが童心を取り戻す。
いい歳こいても童心を捨てきれない大人コドモたちが、童心を表に出すことができる。
 
FOXGOD TOKYOは、大人コドモたちの秘密基地なのだ。
 
(ちよさんのブログより画像を拝借しました)
 
コドモに色恋は関係ないし、秘密基地に色恋は不要だ。
ここに集う大人コドモたちは、家に持って帰ることができない「とっておきの宝物」という思いや気持ちをこの店に置いておく。
ある者は、BABYMETALに対する熱い想いを
 
 
 
 
ある者は、さくら学院に対する迸る情熱を
 
 

 

 

 

ある者は、偉大なるギタリスト 今は亡き藤岡幹大氏への哀悼を

 

 

 

 

ある者は、過ぎ去った日々の憧憬を

 

 

 

色んなものをここでひも解いて、気の合う仲間と楽しむのだ。

 

 

FOXGOD TOKYOはとても素敵な場所だ。

今週末あたり、あなたもこの素敵な大人コドモの秘密基地に遊びに行っては

どうだろう。

そして…もし、会えたら

スミノフに氷だけをぶち込んで、ウクライナの未来に乾杯しよう。

 

 

 

 

 

ふぅ…

やれやれだよ

途中、脱線しかけたけど、なんとか真面目に書き上げたぜ

 

やー、だけどマジでFOXGODは楽しい店なんで

行ってみたいけど…ってちょっと躊躇してる人は、

これを機会に行ってみるといいよ

ゴキゲンになること間違いなしだから

 

ちよさんは、とってもいい人だから安心だし

 

あ…でも…

 

ちよさんは、人がまだ観てない

カムカムの最終回のネタ

ポロッと言おうとするから

要注意DEATH!!

 

お客さんも基本みんないい人ばっかりだし

 

あ…でも…

 

ボクにエッチなネタを振るのは

やめてください!!

サービス精神で

つい乗ってあげちゃうから!

 

 

ネタ振ってるの

いつも道三じゃねーかっ!!

 

 

くそっ!

 

ヘイ尻!!

どっちが真実?

 

 

真実は人の数だけあります

でも、事実は一つです

 

 

 

 

たしかに、この1枚の画像には

「すばらしい!」という

事実しかないな!

 

 

店の客減らして訴えられるぞ!