タキオンとスズカを愛する男の漫画、アニメ、ラノベブログ -7ページ目

タキオンとスズカを愛する男の漫画、アニメ、ラノベブログ

タイトルの通り、アグネスタキオンとサイレンススズカを愛する自分の漫画、アニメ、ラノベを語るブログです。

ライトノベル紹介シリーズ第二弾『半分の月がのぼる空』全八巻。(一部伊勢弁で改訂された完全版が上下巻であり)



アニメ、ドラマ、実写映画、ドラマCDあり。



数年前に完結した作品だが、さまざまなメディア化がされているので、知っている人も多いかも。



三重県の伊勢を舞台にした主人公、戒崎裕一とヒロイン、秋庭里香の甘く切ない普通の恋の物語と言えば、どこにでもありそうなものだが、そんなに簡単な話ではない。



裕一が肝炎で入院した病院で入院していた少女が里香であり、病院の看護師であった谷崎亜希子の手によって巡り逢わされる。



裕一は徐々に里香に惹かれていくのだが、里香がもうどうしようもない心臓病を患っていることを知り、奮闘したり、落ち込んだり、堕ちたり、抗ったり。



高校二年生の裕一が里香や亜希子、里香の主治医である夏目と出会うことでひとりの少年と成長していき、自らの未来を選び、その両手でつかみ取る、という物語だ。



出版元は電撃文庫なのだが、ファンタジーの要素はなく、あくまで現実の伊勢を舞台として物語は展開される。



裕一は里香に恋心を抱くが、同時に里香が長くはないことを知り、高校二年生という若さで命の重さについて考えさせられ、苦悩する。



物語に里香の視点はなく、里香の闘病の物語ではなく、裕一の少年から大人へと成長するための物語となっている。



この作品を気に入っている理由は単純に感動できるから、というのもあるが、里香の主治医である夏目の人間臭い物語があるからともいえる。



第四巻で明かされる夏目の栄光と挫折の物語を読むことで、夏目という男の本懐を知ることが出来るのだが、その物語がまた泣かせてくれる。



アニメ、ドラマ、映画となっている作品だが、あまり評判はよろしくない。



アニメしか見ていない身だから、ドラマと映画に関しては評価を下せないが、アニメは全六話で放送されたのだが、出来はそれほどよくない。



アニメを見るくらいならドラマCDを聴くことをオススメするくらいだが、別にアニメも見れないレベルでもない。



人の死を扱っているが、終始重い話をしているわけではないし、文章も読みやすい。人間臭い人々や彼らの葛藤、迷いなどが細かに描かれていて、感情移入することも出来る。



電撃文庫から発売されているのだが、電撃文庫に多いSFやファンタジーの要素はなく、あくまで現実を舞台にして、現実にある病気を扱っている作品なので、純文学が好きな人にもオススメだ。



興味が出た方は是非とも読んでもらいたい。



読み終わったときに、たしかな感動がそこにはあるはずだから。


半分の月がのぼる空―looking up at the half‐moon (電撃文庫)
橋本 紡
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