後編は1895年ゴーギャンが再びタヒチに舞い戻ったところから始めます。
舞い戻るなりゴーギャンはパフラちゃんという14歳の女の子と同棲をしました。
(陰の声:まったく手の早いロリコン野郎だね、前の彼女はどうしたんだ(><;)
「ネヴァモア(もう二度とない)」
1897年・油彩・コートールド ギャラリー(ロンドン)
前編で紹介したマテオ・トゥパパウ(死霊が見ている)と
似たようなシチュエーションですね。でも今度のモデルは
パフラちゃんです。
まともな作品解説文は以下のように説明しています(抜粋)
南国タヒチの少女が死霊におびえている様子を描く。
タイトルはエドガー・アラン・ポーの詩「大鴉」の鳴き声
「ネヴァモア」からとっており、当時ポーはフランスで人気
があり、ゴーギャンもはまっていたようです。
また、構図はマネのオランピアを意識しているとのことです。
(陰の声:変わった鳴き声のカラスだね(゚_゚i)
なにせ、ゴーギャンは見えないものも描くという総合主義の
先駆者だから、なんでもありなんです。)
ロリコン愛人3号(?)のパフラちゃんは写真が残っています
パフラちゃん(14歳)・1895年頃
こんな少女にあんなこともこんなことも、そーんなこと
までしていたんだよ(>_<)
(陰の声:え?もちろんモデルポーズのことですよ(^ε^)♪
しかし、貧困と病苦が精神と身体をむしばんでいたゴーギャンに
デンマークの実家に妻と帰っていた娘アリーヌの病死の知らせが届きました。
もう生きる希望を失ったゴーギャンは自殺を考え、遺言(遺作)として
あの長ったらしい題名の大作
「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」を
描きました。
(陰の声:この作品は皆様ご存知でしょうから掲載は省略しますね(^_^)
そして、砒素を飲んで自殺を図りましたが、まぬけというか?
幸運というか、砒素の量が多過ぎて吐き出してしまい命拾いをいたしました。
その後、タヒチにも居づらくなったのか、タヒチの北東1500キロの洋上にある
マルキーズ(マルケサス)諸島のヒヴァ・オア島に移りました。
(陰の声:もちろんパフラちゃんは置いてきぼりです(><;)
マルキーズ(マルケサス)諸島
16世紀末ころに西洋人に見つけられた当時は諸島全体で10万人くらい
住んでいたらしいが、西洋人がもたらした暴力と病気で20世紀初頭には
わずか3,500人まで人口が激減していたといいます。
(現在は8,000人くらいまで回復)
ここでもゴーギャンは少女に手をだして(?)絵を描いています
「うちわをもつ女性」
1902年・油彩・フォルクヴァンク美術館(ドイツ)
この女性は使用人の娘でトホタウアという名前の方です。
西洋人との混血児だったようで、その奇麗な赤毛をヒヒ親父(?)
ゴーギャンはいたく気に入っていたようです。
ゴーギャンのアトリエ「快楽の家」
町外れにゴーギャンはこんなアトリエ兼住居を建てて
住み始めました。(この写真は20世紀後半に観光用と
して復元されたものです)
「快楽の家」入口の木彫り(復元品)
当時、こんな看板も掛かっていたようです。
(陰の声:しかしアトリエ名が「快楽の家」だよ!
何を快楽するつもりだったんだろう( ̄ー ̄;
しかし、快楽をむさぼる時間もそんなになく、この島の生活は
2年あまりで終了しました。
1903年5月天国に召されたのです。享年54歳(アーメン)
ゴーギャンのお墓
島を見おろす丘の上にあるそうです。
マルキーズ諸島にいかれたら花でも手向けてくださいね。
Black Episode
タヒチにはゴーギャンの子供と称する男女が何人もいたらしいです。
そのなかの1人のエミール君は、画用紙にクレパスで適当な絵を描き
ゴーギャンとサインして観光客に売りつけていたそうです。
(陰の声:真偽はともかくゴーギャンも罪作りな男ですね(´_`。)
このようにゴーギャンは罪作りな人生(?)を生きましたが、
ポスト印象派・総合主義という自然をそのまま描写するのだけでなく
目に見えないものも想像力によって描くという新しい絵画を誕生させました。
(陰の声:画家としては◎、人間としては×だったのかな(´ε`;)ウーン…)
<ゴーギャンの描いた人物画・この人誰?:タヒチの女達・後編・了>
スーラ・ウタガワの
私撰:関西名所図絵・美術館のご案内
このブログの各ページで個別に発表した、スーラ・ウタガワ作品の
名所絵を場所別に集め「美術館」と称して再度アップロードしています。
第1室:大阪南部の名所図絵 開館中
第2室:大阪北部の名所図絵 開館中
第3室:大阪湾岸部の名所図絵 開館中
第4室:神戸地区の名所図絵 開館中
第5室:京都地区の名所図絵 工事中
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以上、ご案内申し上げます。 館長:スーラ・ウタガワ