15世紀中頃、レオナルド・ダ・ビンチと同時代に
ネーデルラント(オランダ・ベルギー)に独りの宇宙人?
いや奇想の画家が生まれました。
その名はヒエロニムス・ボスさんです。
(陰の声:でもこれはス・ヘルトーヘンボスという街の名前の
略称のボスからきていて、本名はヒエロニムス・フォン・アーケン
と言います。まあ、これはボスと言う街の画家ヒエロニムスという
くらいの意味らしいです(;^_^A)
ボスさんの代表作はこれ
<快楽の園> 祭壇画
1505~16年頃・油彩・中央パネル220x195cm、両翼扉各220x97cm
祭壇画自体は当時のカトリック教会にはよくあったもので、聖書など
を読めない文盲の大衆を教化するために聖書の物語や地獄図などを描
いたものです。
(陰の声:仏教でも地獄図などで大衆を脅すことがあるよね(・∀・)
しか~し、ボス君の描く祭壇画はその内容が異様というか
奇想というか、とてもヘンテコなものなのです。
こういう作品は遠くから見るものではなく、近くでじっくり見なければ
その真価はわかりません。
では、御用とお急ぎのないかたはお近くにお寄りください。
<快楽の園> 祭壇画 左扉「地上の楽園」部分
奇怪な動物が生餌をついばみ、あやしげなタワーがそびえる、ここは
どうもエデンの園(地上の楽園)らしい。アダムとイブの誕生には
旧約聖書にはでてこないキリストが立ち会っている、ありがた~い
絵なのです。
この部分も「神話的な黄金時代の理想郷」とか、反対に快楽に
ふける人々の「偽りの楽園」などいろいろ言われているが、
変な人々が変なことをしている図なのだ。多分聖書に詳しい人
には、思い当たるシーンが多いのではないでしょうか。
そして、そんな快楽に溺れていると、こんな地獄に堕ちると
描かれた地獄図。人体と獣、植物、器物が合体した異様な魔物
達の姿をこれでもかと描かれています。
(陰の声:しかし、この「複合怪物」を創り描き出す才能は
本当に奇才だね、この画家がどんな顔をしていたか、知りたい
方はこの作品中央上部に描かれている男の顔が自画像だと言われ
ています(^▽^;)
美術史の何々主義にあてはまらない、独自性があり、
その絵画世界はボスワールドと呼ばれている、この奇想(奇怪)の
画家が、なぜこんな絵を描くようになったのか探求(?)するために
しばらく追っかけてみたく思います。
<奇想の画家達:ボス・その1・了>
スーラ・ウタガワの
私撰:関西名所図絵・美術館のご案内
このブログの各ページで個別に発表した、スーラ・ウタガワ作品の
名所絵を場所別に集め「美術館」と称して再度アップロードしています。
第1室:大阪南部の名所図絵 開館中
第2室:大阪北部の名所図絵 開館中
第3室:大阪湾岸部の名所図絵 開館中
第4室:神戸地区の名所図絵 開館中
第5室:京都地区の名所図絵 工事中
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以上、ご案内申し上げます。 館長:スーラ・ウタガワ