花はさくら木 人は武士という
言葉がある。
散り際の良さを表現した
どちらかといえば、日本人好みのフレーズのように思える。
写真は、遅咲きのヤマザクラ。
今年のサクラは疫病と共にどこかへ
行ってしまった感がする。
おもしろくてユニークな小説を
書く作家の辻原 登さんの小説。
冒頭のくだりを紹介してみたい。
「花はさくら木ひとは武士、とはいったいいつごろ
だれが言い始めた言葉だろうか。
花はさくら木にかぎる。
徳川の世も半ば過ぎ、八坂神社が祇園感心院と呼ばれていたころ~
その庭にあった美しい枝垂桜を指したともいうし~~」
この桜は、今の八坂神社と隣り合わせの、円山公園の枝垂れという
説明になっている。
主人公はまだ内親王だった智子さんと
なじみになった同じ世代の女性それに若い武士という
組み合わせになっている。史実とフイクションが
混ざった恋と冒険の物語。
智子内親王は、のちの後桜町天皇である。
譲位の後、後桃園、光格の二人の天皇の
後見役を務めたという。そして生涯、独身だったといわれる。


