検察とマスコミの是非<西松事件を巡って> | 世情いろいろ

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 今春、あれだけ騒がれた西松建設に関わる

政治資金報道が、ぴたりとやんで久しくなる。

 小沢秘書の起訴の後、公判待ちの格好。


こうした中、先頃この事件に関して

 民主党による第三者委員会(政治資金問題を巡る

政治・検察・報道のあり方)の報告書が取りまとめられた。

 これを読むと、日本の政治、社会に関わる多くの問題点が

浮き上がってくる。


 第三者委員会は、民主党が外部識者に依頼したものだが

形式は、民主党から独立したものとなっている。

 委員会は次の4人で構成されている。

飯尾 潤    (政策研究大学院教授 政治制度の専攻)

郷原 信郎   (名城大学教授 弁護士 元検事)

櫻井 敬子   (学習院大学教授 行政法)

服部孝章    (立教大学教授 メディア論) 


 報告書はおおむね、3つの点について意見を述べている。

まず、今回の西松建設に関わる政治献金事件について。

 小沢元代表の秘書が逮捕された事の是非と、その疑問点を提起している。

内容は献金が政治団体が行ったのか、企業がしたのかの

 政治資金規正法違反の当否を問い正している。

たとえ、法律に抵触していても総選挙を前に

 政権交代が起こる可能性がある中での検察側の

捜査の行き過ぎを指摘している。

 秘書の捜査、逮捕はもっと慎重であるべきだの異見である。


次は検察の捜査のあり方と政府との連動性について

 鋭く追及している点が注目される。

法務省の刑事局などの幹部は、多くが検察庁の出向者で占められ

 実質、法務省と検察庁は一体組織であるとしている。

そして「政府の一部に属する検察が現政権の利益のために

 野党に打撃を与えるための捜査・起訴ではないという疑いは排除できない」とまで

踏み込んだ指摘をしている。国策捜査が話題になるシステムを解明しているようだ。


 もう一点、気になる記述がある。

刑事事件の場合、現在の法律ではその情報が適正に

 公開されていない事になっている。

例えば、国民が判決文を検証する場合、訴訟記録など必要な書類が入手できないという

 仕組みになっている。

裁判員制度がスタートして、開かれた司法が叫ばれる中で

 時代遅れの感が免れない。情報公開の流れにも反する形であり

報告書はその是正を指摘している。


 次はマスコミ報道について触れている。

記者クラブと当局とのもたれあいの状況が

 問題であるという。

つまり、今回の「西松報道」にも見られたように

 記事の情報源が検察側に偏り、秘書逮捕があたかも

有罪であるかのような報道になった点を踏まえ

 これは記者クラブのあり方が問題と鋭く指弾している。

記者クラブは、当局の”代弁機関”の印象を与えたとしている。

 特に、秘書の起訴後の夜から長い時間にわたり、NHKが

 秘書が検察の言い分を認めた供述をしたニュースを

何回も繰り返したと述べている。

 他の報道各社も追随したともいう。

しかし、毎日などの新聞は追随は控えたとしている。

 毎日は連日、見ているのでそれには間違いないようだが。


今回の政治、検察、マスコミの3つのトライアングルは

 何か現今の世情をマイナスの形で現しているようで

怪訝な感慨を覚える。民主とは関係ないが、3者は大いに反省の場合でもあろう。

 こんな事は、今に始まった事柄でもないが。


 ぴたりとやんだ「西松報道」は、なにを物語っているのか。


追記  こうした政党の第三者委員会の設置は、はじめてのケース。

    どうも、昨今は団体、企業に問題が起こると

     外部の識者による委員会を設けて

    事態の収拾を図る動きが目立つ。果たしていい傾向なのかどうか。

    この民主党の第三者委員会では、民主党自身の危機管理の欠如も

    指摘していた。