





季節は秋に向かうが、まだ暑い。
夏の朝を爽やかにさせてくれる朝顔。
古くはキキョウの古名で、秋の季語でもある。
朝顔はヒルガオ科の1年草。
熱帯アジアの原産で、わが国には
中国から渡来し、江戸時代後期に
園芸植物として、多くの品種が生まれた。
種類が多く、紅、紫、藍、白、絞りなどがある。
ところで、「秋」が「飽き」に通ずるというところから
秋は、古い時代から男女の情がさめていく事に
ダブらせる表現が多く見られた。
平家物語に出てくる平清盛は白拍子の妓王を
寵愛していたが、仏御前の出現で妓王を追放してしまう。
その時、妓王が障子に書き残した歌。
「萌えいづるも枯るるも同じ野辺の草
いづれか秋にあはではつべき」
「あなたも同じ運命なのよ」と警告の意味をこめて
女心の悲しさを歌った。
「あき」の言葉に似たようなものがある。
古い中国の時代には、夏に扇が重宝がられた。
ところが、秋風とともに棄てられて
かえりみられなくなった扇を「秋扇」といったそうである。
今の日本はクーラー、扇風機の時代。
ハンディな団扇(うちは)も使われるが
用済みの時期に入ってきた。
しかし、残暑はまだ厳しいこの頃。
参考 言葉の歳時記(金田一春彦著 新潮文庫)など。