









山野にも自生しているが
その美しさは、むかしから愛されてきた。
薄紫のフジの色は、古来、高貴な色とされ
藤袴(ふじばかま)などは、平安朝の貴族の装束だった。
こうした関係か由来してか、5月15日に行われる
京都の葵祭の牛車にも、フジの花が飾られる。
もっとも、最近は園芸種が多く白色など見られる。
明石市(兵庫)の西方の、海岸部にある「住吉神社」。
フジの花で有名なところである。
四世紀頃、神功皇后が瀬戸内海で暴雨雨にあい
立ち寄った住吉大神に祈願。悪天候が収まり
この大神を祀ったのが、住吉神社の起こりと伝えられる。
また、神功皇后が濡れ衣を、海岸で乾かしたところから
付近一帯は「錦ヶ浦」と呼ばれる。
その名前は、今も近くの小学校名として残されている。
フジのきれいな名所は奈良をはじめ
全国各地に見られる。特に神社に多いようである。
夭折の歌人正岡子規の有名な一句。
「瓶に挿す藤の花房短ければ
畳の上にとどかざりけり」