


稲荷大社は商売の神様として
全国の信仰を集めている。
お稲荷さんはもともと五穀豊穣の
神様で京の都の基礎をつくった
秦氏の創建といわれる。平安の時代から朝廷をはじめ
武家、庶民の信仰があつかったらしい。
江戸時代の中期、幕府の権力をほしいままに
していた田沼意次がこの稲荷明神を深く崇めたといわれる。
その結果、多くの人からワイロを受け取り
財を成した話が残されている。それ以降、
庶民の稲荷信仰はエスカレートしたといわれる。
悪玉扱いの評判のある田沼は、お稲荷さんにとって
結構なお方ということになる。
ちょっと、脱線したが今、ビルの屋上には
朱塗りの稲荷社がまつられ、弁財さんと共に
金儲けの神様の両横綱的存在。
京の色町の祇園や先斗町などでのトーク風景。
「おかあさん、どこまでおゆきやすのどす」
「へぇ、ちょっとお稲荷さんまで、お礼参りに…」
「そうどすか、ほんなら気をつけて…」
こんな会話が聞かれると、金持ちの旦那はんを
見つけた証拠になる。
もっとも、この種の会話は以前の話で、今の色町では
営業内容も観光化され、お茶屋がグルメ店に様変わりするなど
時代も変わってきている。
※ 参考 京都故事物語(奈良本辰也編 河出文庫)など。