戦後60年以上が経過し、国、地方の行政の有り様がさまざまな観点から
ほころびが見え、システムの転換が求められている。
国、地方の役所は戦後の復興期において、目覚しい活躍をみせ、
存在感は充分だった。しかし経済の高度成長期と共に役所の規模が
肥大化し、その予算が膨大になり今、国,地方合わせて千兆円前後の
負債を抱え、どうしようもない事態にある。
いわば元金と利息の支払いの四苦八苦で、サラ金財政に陥っている感がある。
いわゆる「失われた10年」に投入された公共投資、福祉に使われた金のつけが
積み残された結果でもある。
つまり経済成長期のままの行政のシステムが、見直しのないまま続行されてきた結果だ。
昨今は役所の予算、人員数は幾分、削減されているものの、総枠組みは旧態依然。
税収が現役所の予算、人件費を賄いきれていない。毎年、借金財政でことが済んでいるのである。
この状況を打破する一環として道州制が少しばかりだが、論議されるようになったといえる。
国と地方の関係において、地方は都道府県のもとに市町村がある。
いま言われたことではないが、都道府県と市町村の二重行政が行われている。
二階建て行政ともいわれている。
もとよりこの二重行政を全面否定はしないが、ひとつでもいいのではの面は
否定できない。時代の変化と共に行政サービスの多様化に対応する手立ても必要だろう。
民間は血のにじむリストラを敢行し、苦難を切り抜けつつある。
国の省庁は再編が行われた。地方も市町村合併が繰り返され、スリム化された。
もっとも省庁再編、市町村合併が実効を挙げているのかどうかは、いまのところ
不確かだ。こういう中での道州制の導入論である。
政府もその為の法整備を行い、担当相もおき見据えはしている。野党の
民主党も関心が深い。
道州制導入は関係筋の限りない既得、利害関係が絡み紆余曲折の道を
たどるだろう。しかしながら踏み込みがなければ、日本の将来も見えないのでは。