僕の住む地域では
自粛解除されて一週間が経過した。
家庭も学校も車の流れも
仕事に追われる日常も
マスク着用が義務的になったままで
ある程度は戻りつつあるようだ。
でも、実際の現場では
マスクや消毒を万全としていても
不安な声が漏れている。
知り合いの居酒屋店主は
人の流れが本当に激減してしまい
店を開けても呼びかけても
全く見通しが立たないと嘆いていた。
そんな蟠りが続く最中に
仕事で向かった現場は
県境の僻地に位置する地方都市。
ほど良くインフラが整って
それなりに馴染んでいる街並みは
無難という安心感が特徴となり
本来の歴史的な面影は
だいぶ薄まった印象があった。
新幹線が停まる前提で拡張され
計画的に栄えるはずだった駅は
閑散としていて
広がる構内は静かに佇んでいる。
猫があくびをしながら
立ち止まり、何かを睨みながら
堂々とゆっさり歩いて横断している。
人の足音よりも
鳩や雀の羽ばたく風が
バタパタと伝わってくるようだ。
ロータリーの中央には
木材で囲った花壇スペースに
色んな花が植え付けられている。
混雑とは無縁な
アスファルトの様子に
時間も忘れて綻んでしまった。
ここは
新幹線も停車するほどの駅なのに‥
どんなに眺めても凝らしても
人の動きは疎らだったので
ターミナル駅と五月晴れとの
コントラストが鮮明に思えた。
ほとんどが空席のバスと
暇を持て余すタクシーの列は
新車のようにピカピカとしていた。
お客さんを歓迎する心掛けと
待ち侘びる日常の捌け口として
磨き尽くした証なのかもしれない。
今どきの自粛モードの影響ではなく
ずっと前から自粛を実行していたのか?
開いているカフェは
閉店しているようで
閉めている写真屋さん?の窓には
貼紙が剥がれそうになっていた。
強引な都市開発に翻弄されても
理不尽な置き去りに戸惑っても
新幹線の停まる駅としての誇りは
今後も失わずに維持され続けるのだろう…
そんな現場の帰り道に
町おこし、地域振興などの取り組みが
何かしら盛んだと、聞いたような?
町の一角に誘われて
少しだけ寄り道をしてみた。
昔の水準を維持したままで
今の過去となっている⁉︎
そんな貴重な現状は
奇跡としか思えない!
僕の年代にしてみれば
昭和の音や匂いまでもが
一瞬で蘇るほど懐かしい
商店街という世界遺産なのだ♪
今の最善策として
リノベーションされた軒先だけが
点在する異空間として
現代風に浮かび上がって見えた。
和洋折衷と温故知新を
かき混ぜたような通りは
そのままで絶景だった♪
神社に昇る階段は
子供がジャンケンしながら上ったり
ケンケンして遊ぶ場所に最高だ!
草も野花も
踏みしめられる程に
賑わっていたはずの路地裏には
わずかな通り道が
薄く遠慮気味に残されていた。
名物となるほどに
聳え重なる鍋の塔をパシャリ。
この上ない表情で
祈り続ける御姿に合掌。
思わず萌えて悶えた
空冷のセクシーな裸体を激写♪
怪しげなおっさんが
寄り道しながらスマホで
パシャリパシャリ……
「寄り道せずに 明るいうちに
お家に帰りましょう!」
という標語が目に入った。
世の中は世界的にみても
まだまだ自粛モード中なので
観光ではなく、仕事の調査です!
と言い訳をすぐに思いついたけど
誰かに発する必要はないまま
駐車場にたどり着いた。
止まったままの過去と
進んでしまった時間を
寄り道しながら足早に
しれっと眺めていた間じゅう
僕のマスクの中は
ずっと緩んだままでした♪
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