四十九日のレシピジャンル:小説
著者:伊吹有喜
発行データ:ポプラ社 2010.2 \1400
◆内容◆
二度目の妻・乙美の急死から2週間後。
生きる気力を失っていた老人熱田の家に、
ガングロ金髪ヤマンバメイクの少女・井本が訪ねてくる。
彼女は乙美がボランティアをしていた施設での教え子で、
生前の乙美との約束により四十九日までの間の熱田の世話と、
乙美が望む形での四十九日実施の手伝いをしに来たと言う。
訳がわからない熱田の元に、さらに娘の百合子が帰ってきた。
夫の愛人に子供が出来たため、離婚して実家に戻りたいと百合子は訴える。
乙美が遺した料理や家事のやり方などを記した「暮らしのレシピ」と井本の献身的な手助けにより、
傷つき憔悴しきった父娘は生き生きとした生活を取り戻していく。
そして四十九日がやってきて――
壊れかけた家族の再生と生きる意味を描いた、癒しと奇跡の物語。
◆感想◆
温かい、いい話だった。まずこの一言に尽きる。
身近にいる大切にしなければならない人との関係を考えさせられた。
ラストシーンでは胸が熱くなって泣いてしまうし

歳を取ると涙腺が弱くなっていかんわぁ。
このラストのオチに繋がる伏線があちこちに用意されてあり、私のように読み返してしまうかもしれない。
本を読みながら各登場人物の動きや絵が浮かんできたが、NHKで来春ドラマ化するらしい。
確かにドラマ向きの内容だと思うので、NHKには頑張ってもらいたい。
妻に先立たれた老人が、妻が遺した生活指南書に従って生活する――
このモチーフは漫画家こうの史代の作品
『さんさん録』と重なる。
こちらも良作品なので、興味を持たれた方はリンク先を覗いてみてほしい。