突発SS | TEXT

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此処はsnow dropsテキスト置き場です。

突発的なSSを気ままに更新します。


突発



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「綺麗だな」


突然隣から響いた声色に、ヒースマは眉をひそめて不機嫌に振り向いた。


「何?」

「綺麗だ、と言ったんだ。どこにいても星の美しさは変わらないんだな」

「……」


不機嫌に眉を寄せて口を閉じていたヒースマの顔が、さらに苦虫を噛み潰したようなものに変わった。

アギは時々こうなる。普段は黙って空を見上げ、不必要なことのためには口を開かない男だ。
どこまでも黒い夜空を見上げて想うことは、きっと自責の念と隠し通せぬ慕情といまだ見えない未来――。
それなのに、時々こんな風に、何もかも諦めたような、すべてを放り投げてしまったような晴れやかな顔でこの惑星にやさしくなる。
ひっそりと咲くちいさな花に、まだ幾分か冷たさをまとう風に、少し寂しげな街の喧騒に、想いを寄せる。


そして故郷の空とは似ても似つかない、この星空を、後悔ややりきれなさとは違った感情で見上げるのだ。

そんなアギを見るたびに、決まってヒースマは「また始まった」と思いながら不機嫌になった。
なぜならアギがこの惑星に「やさしくなる」たび、彼のこころに隙が出来ているということに繋がるからだ。



道端の花の強さを褒めながら、自分の中の弱さに負けている。



「この惑星はまだ発展途上だ。自身を過信して、力を抑制することも知らない馬鹿共の所為で空気が悪い。
そんなやつらの作ったこの空が、僕らの星と同じくらい綺麗な訳ないだろう」


ヒースマの言葉に、振り仰いでいた顔をゆっくりと戻して、今度はアギが不機嫌に眉を寄せた。


「そういう意味で言ってるんじゃない」

「じゃぁ、どういう意味で言ってるんだ」

「どちらが綺麗だとか、それの所為であちらをないがしろにしているとか…そういうことじゃない。
ただ、どこにいても、どんな人間も、たとえ違う地面から見ても、綺麗と感じたものを僕は綺麗だと言いたかったんだ」

「…は、理想論だな。…お前らしくもない。それじゃぁどこかのロマンチストと同じ考えじゃないか。
この地面に存在しない僕らが綺麗だと感じても、それはまやかしだ。残らない。誰の心にも伝わらない」

「お前こそ、そういうのをこじつけと言うんだ。それこそ理想論になり得る。
…それでも、お前にならわかるだろう?ヒースマ」


少し悲しげに呟かれた自身の名は、予想以上にヒースマをイラっとさせた。
わからない訳ではない。だがわかりたくもない。わかったところでなんの意味もないと思うのだ。


「…お前もハスモダイのように、無責任に放り投げる気か」

「違う。…違う。そうじゃない…。それに彼は…放り投げようとしているんじゃない。
むしろ捨てられないから、拾い上げようとしてるんだ…」

「逃げることが拾い上げることか?間違ったものを拾い上げることと真実を放り投げることは何が違う。大した理論だな。アギ」


怒りが呆れを通り越してヒースマに微笑をもたらした。
同時に付け加えられた皮肉に、アギはなにより苦しそうに顔を歪める。
アギの表情がこういう風に動くのも、いつもなら決してありえない「こういう時」に限ってのことだ。
だからヒースマは、こういうときの彼を一種の「病気」あるいは「発作」のように思っていた。
しかし別段それを強制的にやめさせたいとも思ってはいなかった。


弱音を吐かれるのは何より嫌いだ。
けれども愚痴がなければやっていけないと言うのなら、それは仲間として聞くべきだとも思っていた。
どこかの誰かのように毎日弱気になられるのは心底御免だが、アギの「発作」は本当に稀だったのだ。
そして大抵、こういう会話でアギが納得したことも、ヒースマが説得されたこともない。
会話の終わりにはアギが誰ともなしに謝って、それからまた黙って空を見上げるだけだった。


そろそろその頃合だな、とヒースマは思った。
アギは無理やりにこちらの思考をねじまげようとも、駄々をこねることもしない。
きっと全てを理解していて、それでも言葉を紡ぎたくなってしまうのだろう。
だからこういう時の会話は別段波もなく、押し問答で終わる。傍から見たらなんの意味もないやりとりだが、
―事実ヒースマも意味のないものだと思っていたが―これはこれであるべきなのだろうと最近思い始めた。

しかしいつもと違ったのはアギが食い下がらなかったことにある。



「…美しいものを美しいと思うのは…罪か?」

「……?」

「自分の信念と違うものを受け入れるのは…悪だと思うか?」

「なにを言ってる」

「自分と違うものを認めない。この世界から認められていない僕らの方が悪だと…お前は思わないのか?」








飽きた。(最悪!)

つか、これ表に書いてもいい内容だった…
あとで表にうつすかもー。つーか表、更新とか無縁だなー…
そして思ったのですが、すんごい書き方が変わってしまいました…汗



裏の裏日記で突発的になぐりかいたやつでした。

えーとココ、更新しなすぎでアイタタ…それでも見てくださる方がいらっしゃるみたいで、ありがとうございます!!

ちなみになにがやりたかったかはよくわかりません…フィーリングなので。