宝塚百周年行事が真っ盛り。
そんな中、
劇団☆新感線「蒼の乱」に
出演の天海祐希さんの魅力。
スピーディな展開。
場面転換の無駄のなさ。
脚本演出の円熟味。
馬役に命を懸ける橋本じゅんさん。
さらりと映像仕様の効果的。
大衆演劇の演技の柔軟性に
早乙女太一さんの殺陣の華麗。
文句のない作品。
ご存知、いのうえ歌舞伎。
平安時代をモチーフにした
架空の国の平将門をめぐる物語。
主演の天海祐希は、強く美しい将門の妻
蒼真(そうま)を演じる。
蒼真の夫、将門小次郎を演じるのは、
新感線初参加の松山ケンイチ。
梶原善や元宝塚トップ娘役
森奈みはるさん、
おなじみの実力派たち。
劇団メンバーでは、
粟根まこと、高田聖子、
橋本じゅんらが勢揃い。
更に、演劇界の重鎮・平幹二朗が、
満を持して初参加。
一幕は松山ケンイチ氏に軍配を
あげた配役の展開。
天海祐希が息をひそめているから
二幕の展開に期待が大きい。
思った通りに二幕はゆりちゃん。
ゆりちゃんの本領発揮舞台。
カッコよすぎる。
演じる人びとが楽しそうに
幸せそう演じる舞台。
観ていて楽しいはずはない。
3度めのカーテンコールで
下手に去る一瞬、
宝塚男役を彷彿させる姿で
カッコよく深々と礼。
もう、完全にノックアウト。
どこまで魅了させたら気が済むのか。
ききたいくらい。
あまりにもカッコよすぎる、ゆりちゃん。
結局、
観たいのはゆりちゃん。
ゆりちゃんの舞台。
あの大きな空間を1人で占めて
なお、
これから三幕が始まるかのような
活きのいい華々しさ。
いい舞台って終わりが始まりにつながっていく。
まさに、そんな舞台。
いまだ興奮が醒めない。