子供のころから大好物が、

紅白上用饅頭。

京都では、結婚式の引き出物に

必ず付けるお祝いものです。

たいてい五個入りです。

赤いというよりピンクの饅頭は、

白あんとつぶし餡が入っています。

白い方は、こし餡のみ。


上質のつくね芋の風味とあずき餡との調和は

優しく上品です。


東京に住んでからは、

京風の紅白饅頭はなかなか食べられないのですが、

ところがどっこい、食べられるのです。


京都の和菓子店が東京のデパートに入っていて、

ここで、買えるのです。


他のお饅頭のように、

ひとつから買える。

もう、夢のようなお話。


だって、

お祝い事、慶事に使われるお菓子だから

普段買い求めるものではない。

京都では、祝儀物だから買って食べるなんて

親に叱られてしまう。


しかし、

親元離れて東京住まい。

これ幸いと買ってきてます。

買い物のついでに足が売り場に向かう。

あった、あった。

少し大きめの白とピンクのお饅頭が

4個ずつ、並んで端っこに

さりげなくありました。

ラッキーな日ですことビックリマーク

先に並んでいた人が買わないか

かなり気になった。

だって、4個しかないから。

ようやく順番がきて、

ピンクのほうだけ

4個買ってきました。

大きめのお饅頭だけど、

ペロリと食べられるから

お甘は別腹です。


ただし、

子供には内緒です。

いい年して旦那様とこっそり、

目で合図なんかしちゃって、

食べる大人の秘密結社。


そんな馬鹿らしいことができるのも、

なんだかおかしいんだけど、

それくらい手に入りずらい贅沢なお菓子だからこそ。

だって、紅白饅頭をハレの日でもないのに

食べる後ろめたさも若干・・・・

あっ、

こういった感覚はもう、年だってことね。