年に2回、師走と夏に
大祓いが神事である。


6月30日が1年の半分。
これを折り返しにして
半年の罪汚れを祓って、
残り半年の無病息災を祈願する。


水無月の大祓えには、
茅の輪くぐりが用意されてる神社もある。
昔から夏には疫病や災厄が多かったので、
それらから逃れるために祈願をする。


京都には、
三角の外郎の上に
小豆がのっている、

水無月という和菓子がある。

水無月の大祓いに

欠かせないものだ。

外郎も、白・抹茶・黒糖がある。

三角に切った形は、

すっきりして涼しげだ。


水無月は、

どこの和菓子屋でも同じと思ったら大違い。

東京の『一炉庵』の水無月は、

外郎ではなく、葛粉で作られてる。

だから、

ここの水無月を食べたら、

もう他の水無月は食べられない。

天下無双の水無月だ。

水無月だけではない。

季節の生菓子ももちろんだけど、

銀座『空也』にも負けない最中。

夜雨最中もお勧め。


近所に住んでいた夏目漱石も、

ここの和菓子がお気に入り。

また、夏目漱石の「我輩は猫である」は

一炉庵の猫がモデルだったそうだ。


和菓子の天下一大会があれば、

一炉庵の水無月は、東の横綱。

西の横綱は、もちろん、

京都は、粟餅処澤屋の名物北野粟餅。

この両横綱が対決したら、

勝ち負けは関係ない。

だって、

両方天下無敵の和菓子だから。