玩辞楼十二曲
先日観劇した、「恋飛脚大和往来-封印切」。この演目は、坂田藤十郎丈が繰り返し上演されました。鴈治郎家に伝わる家の芸、「玩辞楼十二曲」のひとつ。私も劇場で、映像で、何度も観ました。上方和事を体現したその柔らかさ、つややかさ…台詞や仕草は今も耳に、目に、残っています。今回は藤十郎丈の長男、当代の鴈治郎丈が演じています。お父様によく似ていらっしゃいます。鴈治郎丈は役者の家に生まれ、学生時代は学業優先であったと言います。本格的に役者の修行を始めたのは、大学卒業後だそう。(弟の扇雀丈も同様。)扇雀丈は今月は、他劇場で「新口村」の梅川を演じているようです。今後、兄弟で手を携えて、上方歌舞伎の継承に力を尽くしてほしいと願います。中村鴈治郎家の芸<玩辞楼十二曲>・河庄(◎)・時雨の炬燵(☆)・封印切(◎)・恋の湖・敵討襤褸錦・あかね染・碁盤太平記・土屋主税(◎)・椀久末松山・藤十郎の恋(☆)・廓文章(◎)・引窓(◎)(◎)…劇場で観たことがある(☆)…あらすじを知っている