歌舞伎座、寿初春大歌舞伎

第二部「艪清の夢」視聴。




邯鄲枕物語

―新玉の笑いで寿ぐ―艪清の夢。


この演目は2014(平成26)年に、
明治座で上演されました。
(このときは明治座を訪れ、観劇しました。)


今回は幸四郎丈、
2度目の上演になります。


明治座公演の筋書より。
演出の山田庄一氏の文章です。

慶応元年の初演。

その後途絶えていたものを、
平成5年に澤村宗十郎丈が、
自身の会で復活上演しました。

そして、平成26年明治座で、
当時染五郎の現⋅幸四郎丈が上演。

こちらの写真もその筋書より。
艪清こと、艪屋清吉。
鍋を下げ、所帯道具一式を携えて
引っ越してきた艪清。
借金に追われ、金策に悩んでいます。

艪清がうたた寝するうちに見る、
奇想天外な夢。

お金のことばかり考えていたためか、
夢の中では逆に、何万両ものお金を
減らしていかねばなりません。

しかし、お金が有り余っているようで、
容易に使うことはできず、
お金を放置しようものなら罪人扱い⋅⋅⋅
という、不条理な世界です。


幸四郎丈は、
何ともとぼけた味わいがはまっています。


孝太郎丈の女房おちょう。
しっかり者ですが、
かわいいところもある、いい奧さん。

傾城梅ヶ枝も品があり、
いいものでした。


明治座ではおちょうを勤めた壱太郎丈。
今回は餅屋のお臼を勤めます。
お臼の旦那杵造は、廣太郎丈。


おかしな侍、横島伴蔵と、
盗賊唯九郎を勤めた錦之助丈。
素顔が全く分からないメイクに、迷演技。


宗十郎丈の部屋子であった宗之助丈、
今回も八百屋女房として出演していました。


現実ではなかなかに、
しんどいことも多い昨今ですが、
ひととき、ふんわりとした気分を
味わうことができました。