六月大歌舞伎「桜姫東文章・下の巻」視聴。


長い物語である「桜姫東文章」。
全段通しでの上演には、
通常3時間半ほどかかります。

感染防止策による上演時間の制限から、
4月に上の巻、6月に下の巻という、
変則的な形での上演になりました。

とはいえ、2か月に分けたからこそ
主演のお二人が余裕をもって
演じておられると思うと、
コロナ禍の副産物とも言えるのでは。


清玄・釣鐘権助の片岡仁左衛門丈、
桜姫の坂東玉三郎丈の「桜姫」は、
1985年以来36年ぶりだそう。

お二人とも奇跡的な若々しさ。



人間の陰の部分、
因縁に支配される鶴屋南北の世界観。

抗えない運命に流されていく、桜姫。

しかしすべてを断ち切って
元の姫に戻る桜姫には、
すがすがしささえ感じました。