「新春海老蔵歌舞伎」覚え書き | 夢見がちの…
配信による視聴。
新橋演舞場一月公演、
「新春 海老蔵歌舞伎」。

本来ならこの方はすでに、
「團十郎」になっていたはずですが、
コロナ禍により襲名が延期。
わざわざ
「海老蔵」と銘打ったところに、
気概を感じます。

「春調娘七草」は、
七草の風習を織り込んだ、
風情ある舞踊。
テーマとして流れているのは、
曽我兄弟の仇討ちですが、
お正月らしい風情を楽しみます。
曽我兄弟と静御前の組み合わせは、
おそらく他にはないものです。
静御前は児太郎丈。
十郎は壱太郎丈。立役は珍しいです。
この若いお2人はいずれ、
東西を代表する女方に成長すると
期待しています。
五郎の右團次丈は、
児太郎丈、壱太郎丈と並んで
遜色のない若々しさ。
踊り上手な3人による、
見応えのある舞踊でした。
(何度でも見ていたい⋅⋅⋅
それを叶えてくれるのは、
配信ならでは、です。)
〈幕間〉
出演者へのインタビュー。
インタビュアーは、
中村芝のぶ丈、市川蔦之助丈。

海老蔵の粂寺弾正。
チラシにも使われている写真、
裃(かみしも)が海老の柄です。
これは当代の海老蔵限定なのか、
父や祖父も、
海老蔵時代に使用したのか、
気になりました。
腰元巻絹(女方)が壱太郎丈、
秦秀太郎(立役)が児太郎丈と、
先の舞踊とは逆の配役。
記載されていませんが、
小野家の姫役に、市川福太郎。
福太郎くんはかつて秋山悠介として、
歌舞伎の子役や
テレビにも出演していましたが、
現在は成田屋門下で修行中。
女方に挑戦とは意外でした。
〈幕間〉
出演者による座談会。
司会は九團次丈。


