朝夕肌寒さを感じるようになり、
おでんのおいしい季節到来です。
大根、玉子、ちくわ、
こんにゃく(今日は糸こん)⋅⋅⋅
結び昆布を入れ忘れました。

以前は餅きんちゃく、さつま揚げ、つみれ、
ウインナー巻き、ごぼう巻き、はんぺん⋅⋅⋅と
あれもこれも入れていましたが、
今はこのくらいシンプルな方が好きです。

今日のポイントは澄んだだし汁。
白だしを使いました。


思い出の味に、
「歌舞伎座のおでん定食」があります。

学生当時、歌舞伎座で観劇の折の昼食は、
購入したお弁当を客席で⋅⋅⋅が主流。
観劇の度に食堂では値も張るし、
何より気が引けました。

しかしあるとき思い切って
三階の「おでん食堂」に入り、
おでん定食を注文しました。

香り高く澄んだだし汁で
煮込まれたおでん。
添えられた茶飯。

とにかく、普段は
あまりしない贅沢でした。

あのときのおでんのだし、
何を使っていたのか⋅⋅⋅
いまだにあの味を越えるおでんに
出会っていません。


この「おでん食堂」について、
山川静夫さんが語ってくださっています。

「おでん食堂」

記事中の写真。

この記事は、
10年程前のものなので、
以前の歌舞伎座でのお話です。

また、山川さんの時代の「おでん食堂」は、
私が行った場所とは異なっているようです。

私が行ったのは、
「軽食堂」と書かれている場所。
左下の「バー」は、私が行った頃は、
「カレー食堂」に変わっていました。

ここは若くても、一人でも
入りやすい雰囲気で、
カレーとコーヒーを注文したことが
何度かありました。


カレーと言えば、
歌舞伎座周辺では有名な
ナイルレストラン。

店主のナイルさんは独特のキャラクターで、
テレビにもよく出演されていました。
歌舞伎役者さんの常連も多いようです。

私も一度入店したことがありますが、
ちょうどナイルさんがいらっしゃり、
噂通り「よく混ぜて、混ぜて!」と
注意されました。



現在はコロナの関連で、
歌舞伎座は1演目ずつの上演。
幕間はなく、感染防止の観点からも、
自由に飲食できる雰囲気ではないようです。

役者さんの楽屋にも
以前は出前が訪れていたようですが、
現在はおそらく、食事は禁止の模様です。


ウィズコロナの今、
そしてやがて来るであろうコロナ後、
観劇にまつわる食文化は、
どのように変わっていくでしょうか。