新橋演舞場のロビーで出会いました。
 

 
「六代目」の彫像。
 
新橋演舞場の2階ロビーに、
ひっそりと展示してありました。
 
歌舞伎の世界で「六代目」と言えば、
六代目尾上菊五郎
 
明治から昭和にかけて活躍した名優。
この方を抜きにしては、
現代の歌舞伎について
語ることができないほど。
 
この彫像は、
彫刻家、平櫛田中(ひらくしでんちゅう)
の手によるもの。
「鏡獅子試作頭」と銘がつけられていました。
 
国立劇場のロビーに飾られている、
大きな鏡獅子像。
その、試作品ということのようです。
 
(こちらは実物ではなく、
50周年のときに壁面に描かれていたものです。)
 
 
鏡獅子像を制作するにあたり、
平櫛田中は歌舞伎座を訪れ、
六代目の鏡獅子の舞台を、
毎日観察したそう。
 
昭和11年、六代目50歳の頃です。
 
 
六代目の鏡獅子は、
尾上梅幸から音羽屋に、
娘婿の十七代目中村勘三郎から中村屋に、
師事した七代目中村芝翫から
成駒屋に伝わっています。
 
⋅⋅⋅そろそろ今年あたり、
どなたか鏡獅子を
踊っていただけないものでしょうか。