「神明恵和合取組(かみのめぐみわごうのとりくみ)」、
通称「め組の喧嘩」、観劇記録。
とにかく、大勢の豪華な出演者。
目がいくつあっても足りないほど。
喧嘩の立ち回りのシーンはまさに、
お祭り騒ぎの様相です。
辰五郎の菊五郎丈は、
血の気の多い鳶の中にあって
さすがの貫禄。
柴井町藤松の菊之助。
まといを振って喧嘩の先導を。
背後から九竜山を仕留めたときの、
悪そうな顔と言ったら⋅⋅⋅
(今月は菊之助さん大活躍です。
系統の全く異なる4役。)
左近は前髪のある、若い鳶の役。
御輿岳との戦いでは、
相撲の張り手をくらって
ふらふらになりながらも健闘。
動きの間の良さにセンスを感じます。
他に主だった出演者。
島崎楼女房おなみ、萬次郎。
かつて平成中村座での上演の際にも、
この方でした。
尾花屋女房おくら、雀右衛門。
昼の部はこの1役のみ。
江戸座喜太郎、楽善丈の代役で、市蔵丈。
焚出し喜三郎は歌六丈。
鳶と相撲取りの間を割って入る
あの演出は、インパクト大です。
辰五郎女房お仲は時蔵丈。
キリッとした持ち味が生きます。
辰五郎倅 又八は、亀三郎。
この子はお父さん大好きで、
遊ぶおもちゃは小さなまとい、
座るときにも、
お父さんたちを真似て
着物の裾をばさっと捲り上げます。
又八の養育係のような、
おもちゃの文次を
実の父彦三郎丈が演じるのも楽しいです。