初世尾上辰之助丈。
昭和62年に40歳の若さで旅立った、
歌舞伎役者。

2月の歌舞伎座では、
初世尾上辰之助三十三回忌追善の演目が
上演されます。


私が初めて歌舞伎の舞台を見たのは、
昭和63年。
辰之助丈は前年に亡くなっており、
見ることは叶いませんでした。


後から見聞きした、
辰之助丈についてのこと。

*菊之助(現⋅菊五郎)、
新之助(十二世團十郎)とともに、
「三之助」と呼ばれ、人気を博した。

*芸風には陰影があった。
口跡が良かった。舞踊が巧みだった。

*酒豪であった。
(それが命を縮めることに⋅⋅⋅)

*亨さん、亨兄さん、と
役者仲間や後輩から慕われた。

⋅⋅⋅この程度のこと位しか知りません。
映像も見たことがなく、
舞台写真もほとんどありません。

やっと見つけた写真。
「素襖落」次郎冠者、太郎冠者は父⋅二世松緑。
「演劇界 増刊号」より。

追善演目の3つの役。
「暗闇の丑松」丑松。
「すし役」いがみの権太。
「名月八幡祭」縮屋新助。
⋅⋅⋅いずれも運命に翻弄され、破滅に向かう役。