親子連れの観客がほとんどでした。
鑑賞教室では無料で配布されるパンフレットも、
通常のもの(カラー)に加えて、
子ども向けのイラスト版(モノクロ)も。
まずは、坂東新悟さんによる、
解説「歌舞伎のみかた」。
歌舞伎の音楽について、
黒御簾、鳴物、竹本など実演を交えて解説。
猿三郎丈を筆頭とした村人が登場し、
刀をめぐる立ち回り。
立役と女形の体の使い方の違いなど、
手際よく解説。
最後は映像で、演目の解説を。
(幕間が20分なので、
拵えの時間を確保するためと思われます。)
「日本振袖始
ー八岐大蛇と素戔鳴尊ー」の開幕。
岩長姫実ハ八岐大蛇⋅⋅⋅中村時蔵
素戔鳴尊⋅⋅⋅中村錦之助
稲田姫⋅⋅⋅坂東新悟
竹本は大夫4名、三味線4名の豪華版です。
生贄として、
山中に置き去りにされている稲田姫。
我が身を嘆き、一人おののきます。
稲田姫は弱々しさよりも、
どこかに芯の強さを感じました。
花道のすっぽんから、岩長姫の登場。
赤姫の姿ながら、不気味さが漂います。
甕の酒を豪快に飲み干し、
とうとう稲田姫を手に掛け⋅⋅⋅
ここで大薩摩の演奏が入ります。
東武線大夫とは、
長唄の鳥羽屋三右衛門の大薩摩での名前。
東武鉄道とは無関係で、
由緒ある名前のようです。
素戔鳴尊の登場。
本性を現した八岐大蛇との戦い。
時蔵丈と錦之助丈の兄弟共演は珍しい。
八岐大蛇は頭と尾が八つに分かれた怪物。
どのように表現するのかと思ったら、
こういうことでした。