池のほとりの、柳。

枝先が芽吹いてきたようで、
ほのかに緑色です。


「柳」から連想する、歌舞伎の演目。

「筆屋幸兵衛」
不幸の重なる幸兵衛一家。
金策に困り一家心中を図る折、
隣家から聞こえてくる浄瑠璃が、
「風狂川辺芽」(かぜにくるうかわべのめやなぎ)。

√吹けや川風 上がれや簾…
切羽詰まり、狂気の幸兵衛と
華やかな清元浄瑠璃の対比。


雛諸鳥囀」(やなぎにひなしょちょうのさえずり)
宝暦年間に初演された六変化舞踊。
今も上演される「鷺娘」は、
この六変化のひとつ。

回り舞台の灯籠が回ると、
それぞれの人物が出て踊るという
趣向だったよう。
「鷺娘」の他には、何が登場したのか?


「越後獅子」
越後獅子は新潟から出てきて、
江戸周辺で門付けの芸をした。
故郷に残してきた女性を思い、
「好いた水仙好かれた…」と踊る。

「好いた水仙好かれた柳」とは、
相思相愛の様子。
水仙は男性、柳は女性だという。


「卅三間堂棟由来」
(さんじゅうさんげんどうむなぎのゆらい)
今にも切られそうなの木を助けた男のもとに、
「お」という女性がやって来る。
やがて二人は緑丸という子供をもうけ、
幸せに暮らすが…

昔話の「鶴の恩返し」や
同じく歌舞伎の演目「葛の葉子別れ」に
似たストーリー。


すぐ近くの湿地に生えている。高い木の枝。

黄色の花が咲いていると思ったら、
こちらも柳のようです。

ネコヤナギに似ています。