猿若祭二月大歌舞伎 昼の部 (2月11日観劇)続き。

<3階1列目下手寄りの席>
三、「四千両小判梅葉」
実際にあったという、
江戸城の御金蔵破りを、
河竹黙阿弥が劇化しました。
富蔵に菊五郎、
おでん売りを生業にしていますが、
実は肝の据わった悪党です。
藤岡藤十郎に梅玉、
富蔵の主筋の侍ですが、
金銭に困り富蔵と運命を共にします。
序幕 第一場 四谷見附の場、
第二場藤岡内の場では、
二人の再会から盗みまで。
二幕目 熊谷土手の場は、
捕らえられた富蔵と妻おさよ、
舅六兵衛と娘お君の愁嘆場。
三幕目 第一場 伝馬町西大牢の場、
第二場 言渡しの場では、
牢内の様子から刑場に向かうまで。
筋書の中で菊五郎さんは、
「良くできた芝居で、どこも変えようがない。」
と語っています。
特に牢内のきびきびした動き、
厳しい規律の描写が興味深かったです。
(初演された当時、
劇場に元牢役人だった人がいたことから、
この牢内の描写は、ほぼ写実だそうです。)
牢の中という暗黒社会でも、
富蔵のような才覚のある人は
重要なポストに据えられる。
そうして権限を振るっていても、
明日には、はりつけの処刑という現実。
全体的に暗い作品ですが、
さすが、黙阿弥の作だけあり、
名台詞があります。
熊谷土手の親子の別れの渡り台詞、
これは辺りの雪景色を掛けた
流麗な台詞になっています。
それから有名なのが牢内の、
「ここは地獄の一丁目で二丁目のねえ所だ…」
という台詞。
このお芝居は、
ずっと以前に見たような気がします。
最後の牢から出される場面を覚えているので、
他は寝落ちしてしまったのかもしれません。


四、「扇獅子」
梅玉の鳶頭。
「四千両」の鬱々とした藤十郎より、
こちらの方が似合っています。
明るく粋な姿は、
梅玉さんが極めた頂点のひとつだと思います。
雀右衛門の芸者。
赤い扇の獅子を持って踊る姿を見ていたら、
「鏡獅子」を思い出し、
ぜひ歌舞伎座でも踊ってほしいと思いました。
雀右衛門さんには、
京都の顔見世襲名披露で踊った「娘道成寺」、
4月に琴平座で踊るという「将門」など、
歌舞伎座で見せてほしい舞踊がたくさんあります。

<中村勘太郎・長三郎初舞台 祝幕>
二人の襲名演目「門出二人桃太郎」を夜の部に控え、
昼の部終演後の歌舞伎座前は、
普段にも増してごった返していました。
私は夜の部観劇の予定がないのは残念ですが。

<3階1列目下手寄りの席>
三、「四千両小判梅葉」
実際にあったという、
江戸城の御金蔵破りを、
河竹黙阿弥が劇化しました。
富蔵に菊五郎、
おでん売りを生業にしていますが、
実は肝の据わった悪党です。
藤岡藤十郎に梅玉、
富蔵の主筋の侍ですが、
金銭に困り富蔵と運命を共にします。
序幕 第一場 四谷見附の場、
第二場藤岡内の場では、
二人の再会から盗みまで。
二幕目 熊谷土手の場は、
捕らえられた富蔵と妻おさよ、
舅六兵衛と娘お君の愁嘆場。
三幕目 第一場 伝馬町西大牢の場、
第二場 言渡しの場では、
牢内の様子から刑場に向かうまで。
筋書の中で菊五郎さんは、
「良くできた芝居で、どこも変えようがない。」
と語っています。
特に牢内のきびきびした動き、
厳しい規律の描写が興味深かったです。
(初演された当時、
劇場に元牢役人だった人がいたことから、
この牢内の描写は、ほぼ写実だそうです。)
牢の中という暗黒社会でも、
富蔵のような才覚のある人は
重要なポストに据えられる。
そうして権限を振るっていても、
明日には、はりつけの処刑という現実。
全体的に暗い作品ですが、
さすが、黙阿弥の作だけあり、
名台詞があります。
熊谷土手の親子の別れの渡り台詞、
これは辺りの雪景色を掛けた
流麗な台詞になっています。
それから有名なのが牢内の、
「ここは地獄の一丁目で二丁目のねえ所だ…」
という台詞。
このお芝居は、
ずっと以前に見たような気がします。
最後の牢から出される場面を覚えているので、
他は寝落ちしてしまったのかもしれません。


四、「扇獅子」
梅玉の鳶頭。
「四千両」の鬱々とした藤十郎より、
こちらの方が似合っています。
明るく粋な姿は、
梅玉さんが極めた頂点のひとつだと思います。
雀右衛門の芸者。
赤い扇の獅子を持って踊る姿を見ていたら、
「鏡獅子」を思い出し、
ぜひ歌舞伎座でも踊ってほしいと思いました。
雀右衛門さんには、
京都の顔見世襲名披露で踊った「娘道成寺」、
4月に琴平座で踊るという「将門」など、
歌舞伎座で見せてほしい舞踊がたくさんあります。

<中村勘太郎・長三郎初舞台 祝幕>
二人の襲名演目「門出二人桃太郎」を夜の部に控え、
昼の部終演後の歌舞伎座前は、
普段にも増してごった返していました。
私は夜の部観劇の予定がないのは残念ですが。