公園のトチノキの並木。
足元には、実があちこちに落ちていました。

もう少し熟して殻が割れると、
中からつややかな茶色の実が転がり出します。

このように、割れた殻はたくさん落ちていますが、
殻ばかりで実が見当たりません。

この並木のある遊歩道は、
家族連れが多く訪れるので、
子どもたちが拾って行ったのかもしれません。


栃の実で思い出す童話が、こちら…

「モチモチの木」です。

山奥でおじいさんと暮らす豆太は、臆病者、
夜中に一人でお便所にいくことができません。
それは庭の「モチモチの木」が、怖いから…

この、「モチモチの木」とは、トチノキのこと。

昼間は木の幹を蹴ったり、
悪態をついたりしていますが、
夜になると、黒く見える大きな木の影や
葉擦れの音が怖くてたまらないのです。

ある夜、おじいさんが急に苦しみだし、
豆太は勇気をふりしぼって家から駆け出し、
遠く離れた医者を呼びに行きました。

そんな豆太は、「モチモチの木」の
特別な光景を見ることができたのでした。

…と、こんなふうな物語でした。
昔、教科書に載っていたと思います。

ちょっと情けない豆太と優しいおじいさん、
ときには思いきって行動することの大切さを
教えてくれるお話です。
切り絵の美しい挿絵も印象的な絵本です。


「モチモチの木」の中で、おじいさんは、
豆太に栃の実の餅を作って食べさせてくれます。
香ばしくておいしそうです。

実際、昔から栃の実は、
餅や麺を作って食べられてきたそうです。
ただし あく がかなり強いそうで、
長期間水にさらしたり、
ゆでこぼしたりしないと
とても食べられないそうです。


公園の栃の実、ようやく見つけました。

つやつやです。

一見、栗の実にも似ていますが、
ずっしりと重く、丸い実です。