今日は歌舞伎座の八月納涼歌舞伎、千穐楽です。

「東海道中膝栗毛」では、サプライズにあふれた舞台、
出演者みんなで楽しんで作り上げていることが伝わってきました。
金太郎、團子ちゃんの活躍も目に残っています。

他にも…
勘九郎次男、哲之ちゃんの実質初舞台。
芝翫襲名を控え、橋之助としては最後の舞台。
扇雀さんの円熟味…などなど話題の多い公演でした。


そして、3か月続いた
猿之助さんの歌舞伎座出演も、千穐楽です。
ちょっと寂しいですが、猿之助さんの頭の中はきっと、
もう次の新しいことでいっぱいなのではないでしょうか。



上の写真は、19日に観劇したときの、3階席からの舞台の眺め。

今の歌舞伎座が約3年前に開場してから、
初の宙乗りのワイヤーと、固定する金具です。
6月に最初に目にしたときには、「いよいよ…」と、感慨深かったです。

猿之助さんが満を持しての新しい歌舞伎座での宙乗り、
6月は「義経千本桜ー四の切」で、
7月は「流星」で、
8月の「東海道中膝栗毛」では、染五郎さんと二人、
それぞれ宙乗りを見せてくれました。

3演目とも観劇でき、宙乗りを見送ることができたのは幸運でした。


この、宙乗りのワイヤー、
来月以降はどうするのかと、気に掛かります。

ワイヤーのみ外して金具は残すのか、
あるいは全て外すのか…?

昔の歌舞伎座の写真が手元にありました。

「歌舞伎座さよなら公演」の、千穐楽近くの日に撮ったもの。
取り壊し寸前の以前の歌舞伎座です。
ワイヤーも、金具も見えません。

この例からすると、8月の公演が終わり、
全て取り外すのかもしれません。


さて、3か月の間、歌舞伎座に出ずっぱりだった猿之助さん。
以前から「先輩や同年代の役者と組んでほしい」、
「古典に取り組んでほしい」という願いを私は持っていました。

6月には「義経千本桜」の3役に、大先輩である幸四郎さん、
ほぼ同年代の染五郎さんとともに取り組まれました。

7月には海老蔵さんとともに「柳影澤蛍火」、
8月は染五郎さんとともに「東海道中膝栗毛」と
新しいものを作り上げられました。


猿之助さんの今後の予定が気に掛かります。

分かっているところで、
10月は「獨道中五十三驛」、巡業公演です。
巳之助さんと、おもだか屋の一座。
(東京近郊では1日のみ公演がありますが、
チケット入手は困難でした。)

12月は「エノケソ一代記」という三谷幸喜演出の舞台。

来年になりますが、2月は博多座で、
「男の花道」と「雪之丞変化」。

…私はしばらくご縁がなさそうです。
次は歌舞伎座?新橋演舞場?明治座?
どこかの劇場で観劇できる日を楽しみにしています。