明日はいよいよ大晦日、
今年の歌舞伎観劇を振り返ります。



今年は、4月からの観劇スタートでした。
<四月大歌舞伎> 歌舞伎座
四代目 中村鴈治郎 襲名披露公演
昼の部を観劇、
「六歌仙容彩」通し
小町…魁春、遍昭…左團次、文屋…仁左衛門、
業平…梅玉、喜撰…菊五郎、お梶…芝雀、黒主…吉右衛門。
豪華な配役でした。
「廓文章」
鴈治郎襲名披露演目。
夕霧は父、藤十郎。

5月は…
<五月花形歌舞伎> 明治座
昼の部、
「男の花道」
猿之助、坂東竹三郎、壱太郎、愛之助。

6月には…
<歌舞伎鑑賞教室 壺阪霊験記> 国立劇場
沢市…亀三郎、お里…孝太郎と
観音様役の子役だけのシンプルな舞台。


7月は、巡業公演を二つ。

<松竹大歌舞伎 東コース>
「引窓」
新・鴈治郎の襲名披露演目。
お早は壱太郎、濡髪は松緑。
「口上」には藤十郎が登場。
「連獅子」は扇雀と虎之介親子。

<松竹大歌舞伎 中央コース>
「河内山」
橋之助、国生、芝のぶ。
「藤娘」…児太郎
「芝翫奴」…国生


8月…
<八月納涼歌舞伎> 歌舞伎座
第一部を観劇。
「おちくぼ物語」
七之助、巳之助、新悟、隼人、彌十郎。
巳之助、新悟のコンビがフレッシュでした。
「棒しばり」
十世坂東三津五郎に捧ぐ、とタイトルのついた演目。
勘九郎、巳之助。

<稚魚の会・歌舞伎会 合同公演> 国立小劇場
「十種香」芝のぶ
「素襖落」又之助

<双蝶会> 国立小劇場
「毛谷村」
六助…歌昇、お園…芝雀、微塵弾正…松緑。
「船弁慶」
静・知盛の霊…種之助、源義経…染五郎、弁慶…又五郎。


9月…
<秀山祭九月大歌舞伎> 歌舞伎座
昼の部を観劇。
「双蝶々曲輪日記」
珍しい、新清水浮無瀬の場 の上演。
梅玉、魁春の兄弟コンビはいい雰囲気。
宙乗りもありました。
「紅葉狩」
更級姫…染五郎、侍女野菊…米吉、平維茂…松緑、山神…金太郎。
「競伊勢物語」
吉右衛門の紀有常、重厚さと軽さと、娘の死を前にした嘆き。
菊之助の信夫、染五郎の豆四郎、東蔵の小由。

11月…
<松竹大歌舞伎> 巡業公演
「吉原雀」
鳥売りの男…松也、鳥売りの女…梅枝、
鳥刺し…亀三郎 がからむ演出。
「魚屋宗五郎」
初役の菊之助 宗五郎、おはまも初役の梅枝。

<吉例顔見世大歌舞伎> 歌舞伎座
「十一世市川團十郎五十年祭」
昼の部を観劇。
「実盛物語」
実盛…染五郎、小万…秀太郎、瀬尾…亀鶴、葵御前…児太郎。
「若き日の信長」海老蔵
「御所五郎蔵」
五郎蔵…菊五郎、皐月…魁春、逢州…孝太郎、土右衛門…左團次。


12月…
<通し狂言 東海道四谷怪談> 国立劇場
染五郎がお岩さまはじめ5役、幸四郎の民谷伊右衛門


…今年は以上、計12本の公演を見ることができました。



見に行くことは叶いませんでしたが、今年は
染五郎、勘九郎、七之助さんたちの「阿弖流為」、
猿之助さんたちの「ワンピース」などもありました。


今年、一番多く見ることのできたのは、染五郎さんでした。
染五郎さん、今年は
「阿弖流為」やラスベガスでの「鯉つかみ」など、
座頭的な役割で活躍された年でした。
そういった経験での自信が、
他の舞台にも反映されていたように感じます。

菊五郎さん、幸四郎さん、吉右衛門さん、仁左衛門さん
いずれも70代を迎えましたが、
皆お元気で若々しく舞台に臨まれているのが
喜ばしいです。

今年は坂東三津五郎さんがお亡くなりになりましたが、
子息の巳之助さんが、目覚ましく成長されています。
彼を筆頭として、新悟さん、米吉さん、児太郎さん、隼人さんなどの
超若手の活躍も、今後の楽しみのひとつです。