昨日の立川市の公演、たましんRISURUホール、
まだ新しいきれいなホールでした。

外の緑が見える、心地よいロビー。



「たましん」は多摩信用金庫、
では「RISURU」とは何でしょうか?
…とうとうわからずじまいでした。


このホールの緞帳、
一見江戸時代の風俗画だと思っていたら、
よく見ると…

汽車や電信柱が描かれ、


洋装の男の人や警官らしき人もいます。


明治30年代の立川駅前を描いたものらしいです。
休憩時間中、緞帳に見入ってしまいました。

巡業公演でも、歌舞伎の定式幕が掛けられることが多いですが、
こちらのホールでは構造上難しいのか、ずっと緞帳のままでした。



さて、お芝居の感想を…
「河内山」
中村橋之助さんの河内山宗俊、さすがの安定感です。

中村国生さんの宮崎数馬、こんないいお役でしたっけ…
と思うほど大活躍でした。

腰元浪路は芝のぶさん、北村大膳は橋吾さん、
普段は脇に回るお二人が、活躍していました。


「藤娘」
中村児太郎さんの踊り、
祖父、芝翫丈に直々に教わったものだそうです。
ひとつひとつの振りを丁寧に踊られていました。

児太郎さんの舞台はまだ、
数えるほどしか見ていないのですが、
昨年のお正月の「乗合舟恵方万歳」の芸者の踊りから、
また一段と進歩しています。
若女形らしい華やかさも出てきたと思います。
今後、期待して見て行きたいです。


「芝翫奴」
祖父 芝翫の名を冠した舞踊です。
二代目中村芝翫が初演したことからこう呼ばれますが、
歌舞伎では一般的に「供奴」という名での上演が多いようです。
成駒屋として先祖を敬っての、「芝翫奴」です。

踊りの手数が多く、難しい足さばきもあり、
しかも踊っている足から太ももまで丸見えという、
気の抜けない大変な踊りです。
まだ若い国生さんが、身体一杯使って踊っていました。