7月は思いがけず予定のあいた日があり、
幸運にもいわゆる戻りチケットを手に入れることができました。

昼の部、3階席。

開幕は市川右近さん、笑三郎さんの「正札附根元草摺」。
「夏祭浪花鑑」
海老蔵さんを見るのはすごく久しぶりです。
前回はたしか2012年3月、平成中村座での「暫」以来です。
左団次さんの釣舟三婦は立派な押し出し、
錦絵にして飾っておきたいようです。
門之助さんの磯之丞、若い右近さんの琴浦とならんでも遜色ありません。
門之助さんも女形から立役まで、役の幅が広い役者さんです。
さて、義平次は中車さんです。
私は中車さんは今回初めて見ます。
いわゆる義太夫狂言の味というのとは少し違うのかもしれませんが、
それでもよく勉強されているのだなと思いました。
この演目はどうしても亡き勘三郎さんを思い出してしまいます。
義平次に詰め寄られてカッとするところの勢いとか…
ひとつひとつの見得の決まり方の美しさとか…
・・・とここまで書いてみて、
どうやら私は勘三郎さんの団七は生で見ていないようです。
テレビで見た映像が目に焼き付いているだけのようです。
8月は納涼歌舞伎、今年も3部制の公演です。
第1部と第2部を初日に観劇しました。

勘三郎さんは亡く、福助さんも今年は出ない…と
時の流れと寂しさを感じずにはいられません。

第1部
「恐怖時代」
扇雀さんが役作りや演出面など、意欲的に取り組んでいらしたようです。
七之助さんの伊織之介
勘九郎さんの茶道珍斎
橋之助さんの春藤釆女正
「龍虎」
獅童さんと巳之助さんの舞踊。
義太夫の重厚な曲です。
昭和20年代、巳之助さんの曾祖父である
八代目三津五郎さんにより初演されたものだそうです。
第2部
「信州川中島合戦ー輝虎配膳」
橋之助さんの輝虎、こういった強面の武士の役は過去に
幸四郎さんや吉右衛門さんなどが演じていても良さそうなものですが、
上演記録にそれはありません。
十三代目仁左衛門さんのあとは子息である我當さん、
それから梅玉さんが一度演じているだけのようです。
十三代目がまだ若かった橋之助さんの芸風を見込んで、
直々に伝えた演目だそうです。
扇雀さんのお勝、怒る輝虎に対し、口がきけないながら
箏をひいて訴え、ついには納得させてしまうという難役。
児太郎の唐衣、若いながらもこういった武家女房のような役で
見劣りはしませんでした。
「たぬき」
一度死んだとして葬られそうになった人間が息を吹き返しますが、
そこで見たのは辛い現実でした。
三津五郎さんの柏屋金兵衛
扇雀さんの女房はとても醒めた感じ、
嫌な旦那を亡くして呆然としながらもどこかほっとしている風がありました。
勘九郎さんの蝶作と七之助さんのお染兄妹、
楽しそうに演じていました。
幕切れに金兵衛の息子として、七緒八くんが登場。
今、3歳くらいでしょうか。
三津五郎さんに望まれての出演だったようです。
今回は初舞台とは銘打っていませんでしたが、
こうして鬘や拵えをして舞台に立つのは
この日が初めてのことだと思います。
幸運にもいわゆる戻りチケットを手に入れることができました。

昼の部、3階席。

開幕は市川右近さん、笑三郎さんの「正札附根元草摺」。
「夏祭浪花鑑」
海老蔵さんを見るのはすごく久しぶりです。
前回はたしか2012年3月、平成中村座での「暫」以来です。
左団次さんの釣舟三婦は立派な押し出し、
錦絵にして飾っておきたいようです。
門之助さんの磯之丞、若い右近さんの琴浦とならんでも遜色ありません。
門之助さんも女形から立役まで、役の幅が広い役者さんです。
さて、義平次は中車さんです。
私は中車さんは今回初めて見ます。
いわゆる義太夫狂言の味というのとは少し違うのかもしれませんが、
それでもよく勉強されているのだなと思いました。
この演目はどうしても亡き勘三郎さんを思い出してしまいます。
義平次に詰め寄られてカッとするところの勢いとか…
ひとつひとつの見得の決まり方の美しさとか…
・・・とここまで書いてみて、
どうやら私は勘三郎さんの団七は生で見ていないようです。
テレビで見た映像が目に焼き付いているだけのようです。
8月は納涼歌舞伎、今年も3部制の公演です。
第1部と第2部を初日に観劇しました。

勘三郎さんは亡く、福助さんも今年は出ない…と
時の流れと寂しさを感じずにはいられません。

第1部
「恐怖時代」
扇雀さんが役作りや演出面など、意欲的に取り組んでいらしたようです。
七之助さんの伊織之介
勘九郎さんの茶道珍斎
橋之助さんの春藤釆女正
「龍虎」
獅童さんと巳之助さんの舞踊。
義太夫の重厚な曲です。
昭和20年代、巳之助さんの曾祖父である
八代目三津五郎さんにより初演されたものだそうです。
第2部
「信州川中島合戦ー輝虎配膳」
橋之助さんの輝虎、こういった強面の武士の役は過去に
幸四郎さんや吉右衛門さんなどが演じていても良さそうなものですが、
上演記録にそれはありません。
十三代目仁左衛門さんのあとは子息である我當さん、
それから梅玉さんが一度演じているだけのようです。
十三代目がまだ若かった橋之助さんの芸風を見込んで、
直々に伝えた演目だそうです。
扇雀さんのお勝、怒る輝虎に対し、口がきけないながら
箏をひいて訴え、ついには納得させてしまうという難役。
児太郎の唐衣、若いながらもこういった武家女房のような役で
見劣りはしませんでした。
「たぬき」
一度死んだとして葬られそうになった人間が息を吹き返しますが、
そこで見たのは辛い現実でした。
三津五郎さんの柏屋金兵衛
扇雀さんの女房はとても醒めた感じ、
嫌な旦那を亡くして呆然としながらもどこかほっとしている風がありました。
勘九郎さんの蝶作と七之助さんのお染兄妹、
楽しそうに演じていました。
幕切れに金兵衛の息子として、七緒八くんが登場。
今、3歳くらいでしょうか。
三津五郎さんに望まれての出演だったようです。
今回は初舞台とは銘打っていませんでしたが、
こうして鬘や拵えをして舞台に立つのは
この日が初めてのことだと思います。