歌舞伎を見るようになった
この当時は、中村歌右衛門、
尾上梅幸、中村雀右衛門、中村芝翫
といった女形、
立役では十三代目仁左衛門、
先代尾上松緑、市村羽左衛門など
多くの名優たちが
毎月のように出演していました。
時代物、世話物、新作、舞踊など
幅広い歌舞伎の演目に
夢中になりました。
また歌舞伎座だけでなく、
国立劇場や新橋演舞場など、
それぞれの劇場ならではの
華やかな雰囲気も楽しみでした。
学生だったので三階などの
安い席ばかりでしたが、
今のように席が取りにくい
ということもありませんでした。
この頃見た十八代目中村勘三郎、
当時勘九郎の舞台は・・・
翌年お正月の浅草歌舞伎での
「一条大蔵譚」の一条大蔵卿、
「吉野山」の忠信、静御前は歌右衛門
9月は「六歌仙」の通し、
小町・お梶は玉三郎
10月には鏡獅子、
胡蝶は勘太郎七之助
11月には「忠臣蔵」の勘平と判官
・・・など、次々と大役に
挑んでいました。
そしていよいよ1990年8月、
そしていよいよ1990年8月、
納涼花形歌舞伎の第1回目公演です。
このときが「怪談乳房榎」、
勘九郎での初演です。
三役早変わりや本水の派手な演出に
わくわくさせられました。
また、子息勘太郎(現、勘九郎)の
これから毎年行われていきました。
三津五郎(当時八十助)、
福助(当時児太郎)などと組んで、
いろいろな演目を
見せてもらいました。