早いもので9月も下旬、
歌舞伎座、秀山祭は今日が千穐楽ですね。
今ごろはもうすべての演目が終了していますね。
皆様無事で今日をお迎えになり、おめでとうございます。

私は中日過ぎに法界坊を観ることができ、幸運でした。
特に大喜利の舞踊、「双面水照月」はでは
吉右衛門さんの大らかな舞い振りと、一転して現れる凄み、
芝雀さんのおくみの古風な出で立ちと優美な踊り、
楽しませていただきました。

夫婦や恋人役を演じることが多いお二人が、
今回はいつもと違う役回りなのもツボでした。

秀山祭は、
次世代へ芸を繋ぐという意味合いの強い公演だと感じます。
吉右衛門さんは今回で法界坊は演じ納め、
という発言をなさっているようです。
次世代の法界坊…
どなたが演じられるのかということも興味深いです。
勘九郎さんは父ゆずりの芸ということで、
いずれ演じるでしょうが、他が思い当たりません。

筋書の表紙

秋の七草ですね。


双面でおくみが踊る常磐津の詞章に、
秋の七草が詠みこまれています。

     尾花招けば  うなづく小萩  何をくねるぞおみなえし
     わしゃ可愛うてならぬのに  
     さても縁が朝顔ならば  さとの女郎衆は見やせまい
     開くを 蕾が開いたと 見やせまい

尾花、萩、女郎花、朝顔…七草のうち4種だけですね。