
先日、歌舞伎座昼の部を見ました。
演目と配役はこちら。

<壽靱猿>
三津五郎さんの復帰演目。
歌舞伎公演ではそれほど頻繁に出る演目ではなく、
私は初見でした。
筋書によると、
歌舞伎座で前回上演されたのは平成7年で、
今日、奴の役で出演している巳之助さんの初舞台、
そのときは猿曳が先代の三津五郎さん、
女大名がまだ前名八十助だった三津五郎さん、
子猿が巳之助さんという配役のようでした。
19年後の今日の舞台ですが、
復帰のおめでたに加えて、
巳之助さんがとても立派になられ、驚きでした。
1月浅草歌舞伎では、「上州土産百両首」で
猿之助さんと共演しており、注目はしていたのですが、
今後、他のいろいろな役が楽しみです。
<曽根崎心中>
坂田藤十郎さんの一世一代のお初。
一途でかわいいお初、
対する徳兵衛の翫雀さんにも、
お初にそれ程までに思われる情の深さ、
やさしさが感じられました。
原作は近松門左衛門の人形浄瑠璃ですが、
長く上演が絶えていたものを
昭和29年に歌舞伎の舞台として上演した、
いわば新作歌舞伎とのこと。
当時の扇雀(現・藤十郎さん)の美しさ、
これまでの女形には見られない演技
(素足を見せる、手を叩くなど)は、
評判になったそうです。