前回の妊娠の時、大きな総合病院で3ヶ月近く入院をして辛かった事もあり、今回は憧れていた分娩専門の病院を選びました。
ご飯が美味しかったり、入院中はエステがあり、退院時には自宅まで送迎付きで、とても人気のある病院でした。
最後の妊娠だし、良い思い出にしたい!そんな思いでこの病院を選びました!
病院に到着をし、母子手帳を提出して…
もうそれだけで幸せでした。私、やっとここまでこれたんだなぁって。
待合室は沢山の妊婦さんがいて、夫婦でエコー写真を眺めている方、お腹をさすりながらテレビを観ている方、、、幸せいっぱいな空間でした。
そこにいる皆がマタニティーマークについているお母さんみたいに幸せそうな表情をしてしました。
そして、その空間に入れた私は夢を膨らませていました。この病院で出産できるんだなぁって。
尿検査、体重測定、血圧測定をして、診察の番がやってきました!
先生とは前回の出産の話、今回の出産について、メンタルの病気はあるけれど、今回の出産を機に1度も精神薬を飲んでいない事などを、和やかな雰囲気でお話しました。
この病院で本当に良かったと思えるような雰囲気でした。通院するのが楽しみになりそうでした。
そして、最後に、赤ちゃんが元気かどうか診てみましょう!という流れになり、内診が始まりました。
モニター映っていますか?とニコニコした先生が聞いてくれ、私が映っています!と返答し、内診が始まりました。
しかし、さっきまで優しかった先生が何も喋らず止まっている。そして、小さな低い声で、
「誰か先生呼んできて」と看護師さんに言いました。
この時、赤ちゃん、今回もダメだったんだなぁ…と悟りました。
そして、他の先生も来られて、間違えないね!とだけ言い、去っていきました。
先生がまた優しい声で
『赤ちゃんの大きさを計りますね』
と言い、大きさを計り始めました。
20.9mm。
「先生、小さいですよね?」と私が聞くと
「残念ながら4日くらい前に成長が止まってしまっています」と。
心臓が動いていませんでした。
またかぁ…。やっとここまで来たのに。そんな事あるわけない!という気持ちで目の前が真っ暗になりましたが
その後は冷静に話を聞きました。
自然流産にするか、手術にするかを判断しなければいけませんでした。
自然流産の場合、いつ出血するかも分からなく、週数から考えると、激痛で大量出血する可能性がある事を聞き、手術を決めました。
手術は2日後に決まり、気持ちがついていきませんでした。
診察が終わり、待合室に戻った時、さっきまで幸せに見えた景色が絶望に変わっていました。自分だけ幸せな空間の中に入り事はできなかったのです。
そして、やっとつける事が出来たマタニティーマークをそっと外して、鞄の中にしまいました。
私はマタニティーマークの様な幸せそうな顔にはなれなかった。
また私は赤ちゃんを産めないんだなぁ…神様、何で私じゃ駄目なの?
必死で涙を堪えて、家に帰ってからは声を出して大泣きしました。
そして、旦那さんの声を聞いたら、話せない程泣いちゃうと思い、ラインにて
本当に本当に申し訳ないのだけど…
赤ちゃん、4日前に亡くなったみたい。ごめんね。
と連絡しました。旦那さんも相当ショックだったのか、
初めて会社を早退して帰って来てくれました。
私達は赤ちゃんが欲しい。
ただ、それだけなのに、何でこんなに悲しまないといけないんだろう…