ムーちゃんと手をつないで
自閉症ママなら皆読んでいるであろう、自閉症児とその親との生活を記した漫画。
作者様の娘さんが自閉症らしく、とてもリアルに描かれていて、私も息子が自閉症なのでは?と疑い出した時にそれは熱心に読み漁った。そして泣いた。
その当時(息子が9ヶ月~1歳くらいかな)は、「そうそう!自閉症育児って辛いよね!」みたいに読んでいたのだけれど、最近読み返したらなんだか苦手になっていた。
理由を上手く言えないのだけれど
・時代遅れ(療育園の先生が色々説明してくれない、先生のためにお茶くみ、ネットで療育園を見つけられない等)
・悲観的すぎる
・ムーちゃんは自閉傾向よりも知的が重いけれど、そのことに触れていない
などなかぁ。今思いつくのは。
・時代遅れ
勝手な想像だけど10~20年くらい前の話?
その頃って自閉症の情報少なかったんだろうね。
今はインスタ、ツイッターで検索すると溢れんばかりに情報が出てくるし交流できるし、ビジネスとして療育も盛んになっている。療育の先生方も(すくなくとも民間は)対応に慣れているし、質問をはぐらかしたり不安にさせることはない。
もしくはしっかりと質問すれば対応してくれる。
大手療育スクールなら、保護者との対話がしっかりできていなければクレームものだよね
・悲観的
よよよ、と泣ける話ではあるのだけれど、泣くだけで終わってしまうというか……
自閉症児の親に必要なのは、実際は共感じゃなくて対策なのじゃないかな?と勝手に思っている
普通の子育てなら「うんうん、辛いよね。皆がんばってるから踏ん張ろう!」でいいかもしれない。
でも自閉症児は一筋縄ではいかない。さらに言うと専門家への連携が何よりも重要だと思っている。
そこで親の心にだけ寄り添っても、意味がないと思っている。
ムーちゃんの話は紆余曲折があって病院と療育園へと繋がっているけれど、
本当なら発達専門医→診断→民間療育&一時預かりで親はレスパイト→(幼稚園に入る歳で)療育園
とかもっとスムーズかつ親の負担が少ない道が絶対にあったと思う。
もっと「泣かなくて大丈夫!なんとかなる!」みたいな感じだったら、読んだ後も心が軽かったのにな。
まぁ漫画なので、感情を揺さぶるのが目的で、親御さんにだけ向けたものじゃないのだろうけどね
・自閉じゃなくて知的では?
全てのタイプを網羅できないからこれはしょうがないけど、全く知らない人が見たら誤解するんじゃないかな~
とまあ色々思ってしまって、昔は愛読したし夫にも読ませたのにムーちゃんの話の広告をネットで見つけてはモヤっているのでした。まる