小学一年の時、従兄弟に弟が生まれた。

「せっちゃんも兄弟欲しいよね。一人っ子だと淋しいでしょ?」と叔母に言われた。

私は「今まで兄弟がいたことがないから、特に思わない」と答えて叔母を絶句させた。

 

中学の時、家政科の先生が「油は古くなると酸化して体に良くない」と言った後に

「フライパンは使用後に、油を塗って保存すると、次にひっつかない」と言われたので

「その塗った油は酸化油ではないのか」と質問したら

「屁理屈いいなさんな」と叱られた。

 

高校の時、社会科の先生が雑談で「人間は酸素ばっかり吸ったら息が出来なくなる。

二酸化炭素やらを一緒に吸って、吐くから呼吸できるんや」と言われたので

「じゃあ、酸素ボンベはどうなってるんですか」と質問したら、「それは屁理屈や」と言われた。

 

若い頃は、「質問はないかと問われたから聞いただけなのに」と、大変不満に思ったが、

今の歳になって振り返れば、ほんとに可愛げのない子供だなと思う。

 

淋しくないかと問われたら「うーん、わかんない」と可愛く笑い、

質問は黙って自分で調べていれば、人から疎まれることもなかったろうに。

 

父からは「とりあえず、お前は(器量がいまひとつなのだから)愛想さえよくしていれば、

どうにかなるから」と言われていた。

 

で、愛想良く生きてみたら、主人から「八方美人は、よくないよ」と言われた(笑)。

 

五十歳を超えてからは、自分の思うまま好きに生きている。