“分からない!” と思う時。
そんな時の私は、焦っていて、あれもこれもと情報を全部一纏めにして、ゴチャゴチャに突っ込んでしまったように、混乱している。
一つ一つ、小さな部品として分けて取り出して、整理して並べ直す。
そして、一つ一つが何を意味しているのかを、慌てず、客観的にみつめて見る。
そうすると、自ずと見えてくるものがある。
私に必要だったのは、慌てなくていいと自分を許して落ち着くこと。
そして、物事を分解してシンプルにした上で、客観的に眺めてみることだったんだなぁ✨
研修21週目となった今週。
月曜火曜はお休みで、平日しか出来ない用事をしたり、ワンコを動物病院に連れて行ったりして始まった。
研修で必要な資料を作成したり、家のこともして、あっという間に終わってしまった。
研修始まりの水曜は、受付担当の事務の方がお休みで、私達研修生が担うことになっていた。
『特別な事は特に無いはず。
ちょうど患者さんのご予約も入っていないし、今日は受付業務でみんなに貢献しよう♪』
そう思っていた矢先に、問題が降って湧いた。
それは、スタッフの一人がコロナ感染症疑いで出勤出来ないという事態。
その人と接触のあった人まで自宅待機となり、急遽大量のご予約変更連絡を患者さんにしなければならなくなった。
ご予約日時と、次回可能な日程、別の人でも治療代行可能かなどを確認してから、カルテで連絡先を調べてお一人ずつご連絡。
当日の午後からのご予約を変更して頂かなければならない方も何人も居るのに、お一人とも連絡が取れなかった。
焦る気持ちを抱えたまま、何度も何度も電話して、ようやく全部の調整が終わったのは、帰宅直前。
ホッとしたら、どっと疲れが出た。
まだ初日なのになぁ。
翌日は、朝からフル稼働。
木曜はありがたいことに、いつもご予約を頂いている。
先生のサポートで施術させていただく事も多く、あっという間に時間が過ぎていく。
お一人お一人をじっくり施術させて頂きたいと思うのに、次の患者さんが待っているからそうもいかない。
時間内に精一杯、やるべきことを成し遂げる。
当たり前だけど、まだ出来ていない自分を痛感した。
そんな時に、金曜の先生に依頼していたカルテの下書きチェックのメールのお返事が届いている事に気が付いた。
何の心の準備もなく、何気なく見たその文面は、キツイお叱りだった。
「私がいつも伝えていることを、全然理解されていない。
あなたは自分の聞きたいようにしか、聞けていない。
もう何を言っても無駄だから、今までのアドバイを思い出して、自力で頑張ってください。」
『やっちまった~! とうとう地雷を踏んでしまった!! もうおしまいだ。 見放されたんだ。』
難しい方と評判の先生だったけれど、とっても素敵な方でもあり、今まで何とかやってきた。
でも、今回のメールでの依頼とやり取りで、どうやらとっても機嫌を損ねてしまったようだ。
一度、“コイツはダメだ!” と認定すると、シャッターを下ろしてしまうかのように完全にシャットアウトして関わらないようなところもあったので、私もそうなってしまったんだと、もの凄いショックを受けた。
『もう、口もきいてもらえないかもしれない。
これから先、どうやって患者さんの治療をしていこう?
明日になるのが、怖いよぉ…。』
そんな想いに襲われて、どうしていいか分からず、パニックになったけれど、次の患者さんが、待っていた。
気持ちを立て直して、笑顔でお迎えし、心を込めて施術していると、少し気にせず脇に置いておくことが出来た。
そして、捨てる神あれば拾う神ありで、とっても有難いことにも遭遇できた♪
なかなか症状が改善しない患者さんを、木曜の先生にも診て貰うことが出来て、症状の原因をどう特定し、どうやって治療するかを目の前で見せてもらうことが出来たのだ。
『おー! そうやれば良かったのかぁ!!』
どう治療すればいいのか分からない時の対処法の手掛かりを掴めた気がして、とっても嬉しかった。
そして、先生の手法が、金曜の先生のやり方の一部と共通していることに気が付いた✨
『そう言えば、“どの組織が、どう問題を生じさせているのかを、運動を細かく分解して、まずは特定しなさい!” って、以前言われていた!!』
“そうだ!
私は、大雑把な印象で、痛みを生じさせているところに鍼をしていたんだ。
今回、痛みを生じさせている原因が、筋肉の炎症や損傷なのか、関節が原因なのか、神経を圧迫しているからなのかを突き止める為の詳細な検査が出来ていなかった!!
今回の患者さんの疼痛部位は臀部。
デスクワークが中心で、夕方や疲労時に痛み感じている方。
まずは、重なり合う臀部の筋肉のうち、どの筋肉が痛みを生じさせているのか細かく動きをテストして、確認しよう!
筋肉の走行上にある神経それぞれに対して、走行に沿った痛みが生じていないか確認してみよう!”
そう思い至り、金曜の先生が求めていた答えが分かった気がした✨
怖くて行きたくない自分と向き合った。
“例え答えが間違っていても、無視して口をきいてくれなかったとしても、それはもう仕方がない。
私は患者さんに、出来る限りのことを精一杯するしかない。
ご機嫌をとったり、怯えて挙動不審になっても仕方がない。
先生が不機嫌だったとしても、私は私として、なすべきことをするだけでいい。”
そう思って臨んだ金曜日。
笑顔でいつも通り先生にごあいさつして、メールではお手数をお掛けしたことをお詫びし、お返事とアドバイスを頂いたお礼を伝えた。
先生の口から出たのは、
「で? どうすんの?」
「原因となる筋肉や組織を特定するプロセスをすっ飛ばしていた事に気付き、まずは臀部の筋肉に対して、一つずつ動きで痛みとの関連を確認してみようと思っています。」
そう伝えると、先生の顔がほころんだ。
「そうです! その通りなんです!!
きつい言い方をしましたが、そのことに気付いて欲しかったんです!!
気付いて頂けて、本当に嬉しいです♪」
ホッとして、涙が出た。
やっぱり見放されて無視されたまま、続けるのはしんどいと思っていた。
何とか関係改善できて、本当に良かった!
そして、治療を含めた問題解決をする上で、とっても大事な事が分かっていなかったと気付いて、理解できて、本当にありがたい!!
そう思って迎えた患者さん。
前回の施術後に調子が良くなったようで、笑顔で色々お話してくださった。
信頼関係も築けたようで、とっても嬉しい時間になった。
その直後、また新規の患者さんを受け持つことになったけれど、思い通りすんなりうまくはいかなかった。
やっぱり原因特定は難しかった。
直後に行われた新規患者様治療報告でも、自分でまだ整理できていない情報を、分かりやすく伝えることは出来なくて、いつもと同じようにゴチャゴチャで、よく分からない発表になってしまった。
それでも、少し吹っ切れていた。
『まぁ、すぐに出来なくても仕方がない。
今、自分は精一杯の事はした。
その結果を受け容れよう。
次はもう少し、喋りすぎないように気を付けよう。』
そう思えたから、嫌な気持ちを引き摺らずに今週を終えることが出来た♪
週3日にして、時間的にも精神的にも、少しゆとりが生まれた。
このまま続けられるかどうか、波もあって悩ましいところだけれど、とりあえず、頑張って乗り越えた自分を褒めて、認めて終わることが出来た。
問題解決のヒントも掴む事が出来て、見えていなかったものが、目が開いて急に見えたような感動も味わえた。
3日間だったけれど、とっても実りあるいい週だった。
今週も、よく頑張ったね♪
お疲れ様、私❤️
種が芽を出して、成長して花を咲かせる。
そして、実りの時を迎える。
私も今、実りの時を迎え、次の段階に進むんだ。
豊かに実ることが出来たと思える幸せに感謝。
明日も素敵な笑顔でありますように❤️