ある晴れた朝
僕は一日の始まりにどきどきしていた
一体何をして遊ぼうかと




高い空
たわわに実った柿
ツンとする空気の匂いは
間もなく迎える冬の気配を漂わしていた




いきなり当りを切り裂くジェット音
警鐘を鳴らす間もなく
つんざく爆撃
炎に包まれて悲鳴をあげる人たち




僕はただキョトンとしていた
一体何が起こったのかわからなくて
垣根に倒れてる照平じいちゃん
柿を盗ってはげんこをもらったっけ
自慢の柿の木、めらめらとくずれ落ちる




足元によってきたシロ
僕は子犬を抱いて我に返った
けど、どうしたらいいのかわからない
炎はそこまで迫っているというのに




爆音の中
いつか僕たちは透明になっていた
死んだということもわからずに




時代が過ぎ、
戦争が終わっても
僕たちはそこにいた
道行く人たちにわかってもらいたくて




僕は一体何のために
生まれてきたのでしょう?
行くべき所に行かなくていいのでしょうか?
たまらなく不安になるのです




あの日の爆撃は今も終わらず 
僕の中で永遠に繰り返されるのです




いつか誰かがあの空と町を
僕たちに返してくれたなら
安らかな眠りにつけるのでしょうか
あの空と町を……
















レイラ✩✨


火垂るの墓と
地獄先生ぬ~べ~のトイレの花子さん
から影響を受けて生まれた作品です。


あと森田童子の僕たちの失敗からも影響を
受けました。