暗くひそやかな夜に
流星群はやって来る✨




宇宙の彼方から
数千、数億の光の束で
惑星を、ブルーウォーターをつらぬいていく




暗い海底を
闇の底を
青白い光の矢が
宇宙(そら)へと解き放つ✨




普段お目にかかれない
深海の生物たちが
その光に暴かれて
負けずおとらず黒い夜空に
映し出される光景は圧巻だ
光たちは海底影絵を花火のように
鮮やかに投影する✨




こんなにも深海の生き物たちは
豊かで不気味で
美しいのかと思うくらいに




真紅のユメナマコに
透明なイカに
イルミネーションのようなクラゲに
おどろしいサメたちや
どこかユーモラスなテズルモズルたちが
今宵一夜の流星の花火に
あわてふためき逃げまどっている





「ちょっと可哀想だね。
  みんなびっくりしているよ」





と言うと、ティナが





「大丈夫ですよ、リューン。
   間もなくこの光の饗宴は終わりますから」




と答えた




いつも前触れもなく
気まぐれに流星群はやって来る、
とも教えてくれた
宇宙の気分のままにね、と




今晩は真円の月が🌝
雲に隠れた途端に降り注いできた




「次はいつになるやら」とティナがつぶやいた





ほかの惑星をつらぬくと、
氷海のアイスブルーのオーロラが
見れることもあるそうだ✨

 



そろそろ宇宙(そら)が静かになりだした





流星が駆け抜ける
かん高い音も遠ざかり
深海のスクリーンもいつの間にか消えていた





きっと、魚たちも
ほっとして日常に戻ることだろう





いつか水晶鉱石のカンテラを
たずさえながら
ティナと深海を訪ねてみよう
そう思いながら、
僕とティナは小さな島の
椰子の葉そよぐ銀世界の中で
流星群の余韻にひたっていた✨















レイラ✩


ティナは、小さな白いイルカです(*^^*)
ブルーウォーターはほとんど海の小さな惑星です。


お話しのよう詩を詩集の締め切りに追われて
書きました(笑)


当時はその出来に満足しましたが、今見返すと
つっこみどころ満載です(笑)


でも世界観が好きなので、いいかな(笑)


ますむらひろし氏の「アタゴオル物語」に影響を受けたみたいです✨


流星群の写真がいいのが見つからなかったので
花火の映像をお借りしました。