いつかはこんな日が来るとは覚悟していましたが・・・哀しすぎます。


「世界のニナガワ」として、数々の素晴らしい作品を生み出し、炎のごとく生きた蜷川氏。


多くの若手の舞台人を育てあげた彼の功績は目を見張るものがありますし、


彼の演出した舞台の魅力、世界観は、筆舌に尽くしがたいものです。



シェイクスピアものから、寺山修二の作品や唐十郎とタッグ組んだ作品などなど・・・


地方に住む悲しさかな、大好きなのに見られてない作品も多く、残念で・・・残念で・・・


「近松心中物語」「王女メディア」「マクベス」十二夜」「下谷万年町」etc・・・題を忘れたものもその舞台の一部ではあるが、今でも蘇ってくる。


中でも一番の衝撃作は、藤原竜也主演の「身毒丸」!!!


幕が開いたその瞬間からやられました!


寺山修二の母ものの淫靡な世界観を、独特の演出で創り上げたこの作品に、心が震え涙が止まらなかったものです。


物語そのものより、演出の世界感に魂が揺さぶられたのも、後にも先にもこれが初めてでした。



彼は、挫折した過去や自分の俳優としての夢を、若い才能を生み育てることで昇華したのでしょうか。


鬼と言われ、激しく、厳しい中にも、愛情をたっぷりと降り注いだ魂の演出、演技指導により、才能を花開かせた多くの俳優たち。

彼らが、これからも演劇界を引っ張って、私たちを楽しませてくださることと思います。


本当に、本当に長年ありがとうございました。


ゆっくり休んでくださいね。。。合掌