溜めていた本の中から、東野圭吾の本を二冊読み終えたところに、
昨日友達が、彼の本をなんと15冊ももってきてくれました。
そのうち、何冊かは、読み終えたものですが、しかし、
これで、当分は東野づけだわ。
彼の作風は、多岐に渡るが、やはり、ずっと前に読んだ、
「白夜行」が一番衝撃を受け、また、心に残るものであった。
期せずして、昨日読み終えた「幻夜」はその、第二部作であったようだ。
「白夜行」は、子供のときに受けた心の傷により、心を失い、
哀しくも、利己的で邪悪な人間と化していく、容疑者の娘雪穂と、
被害者の息子である、亮司の悲劇を描く、本格的ミステリーだ。
その、手法は、二人の周りで起こる、別々の出来事を積み上げ
伏線をいくつも張りながら、どこまでも、交差しない、又章ごとに、解決も
しないという具合であり、やがて、全貌が見えてきたときには、
読み手に、魂を抉られるような、切なくも
救いようの無い哀しみ、衝撃を突きつけてきた。
犯罪を生み出す者の哀しみだけではなく、人間の持つ、限りない欲望や
暗く邪悪な部分をも照らし出した、衝撃作であった。
その、二部作目である「幻夜」は、女主人公の名前は伏せられているが、
あきらかに、雪穂のその後であり、
より、エゴイスティックな、冷徹なマンモスと化し、周りの人間を、
不幸に陥れながら、自らは、益々悪の華を咲かせて行くのである。
人間には、
どんな境遇であれ、崇高に生きていけるひともいれば、
反対に
エゴのため、自分の利益のためには、貪欲で、冷徹・・・
他人の不幸などどこ吹く風という人もいる。
哀しいかな、そういう人をどのように導けばいいのだろうか。
もちろん、育つ環境で、充分な愛情をもって育てれば、悪の部分を
少しずつ、消していけるとも思うが・・・
しかし、これらの物語の中の主人公のように、
強烈なインナーチャイルドを抱えた人を癒すことは、
専門家にもむつかしいのでしょうね。
読後、なんともいえない、背筋の凍るような、おぞましさと、
怖さを感じた2作品でした。
さて、これから読む物は、どのような作品かしら。
もう少し、救いのあるものであってほしいな。