ダイナモに与える影響とは?
「すーさん、マブチモーターは知っとるよね?」
「もちろん、プラモデルと一緒に買って作って何個買ったかわかんないっスね」
「このマブチモーターは発電機にもなるんじゃ」
「あ〜、モーターの軸を別のモーターで回すと、回された方のモーターが発電するってヤツっスね」
「そうそう、こんなイメージ」
「右のモーターで左のモーターの軸を回すと発電して左のモーターのリード線につないだ電球が光る
ダイナモはこの左側のモーターに相当するんじゃ、
ただダイナモとマブチモーターはちょっと違うんじゃ」
「何が違うんすか?」
「マブチモーターにはクルクル回るローターの外周に磁石が2つあるじゃろ、この永久磁石の作る磁界の中をコイルが巻かれたローターがクルクル回ることで発電されるんじゃが、ダイナモにはこの永久磁石が無いんじゃ」
「え?じゃあダイナモには磁石ないんスか?」
「いや正確には永久磁石はない代わりに電磁石があるんよ、電気が流れると磁石になるヤツ」
「あ〜鉄芯の周りにコイル巻いて電気流すと磁石になるヤツっスね」
「それそれ❗️その電磁石になるヤツをダイナモではフィールドコイルと言うんじゃ」
「なんでフィールドなんスか?」
「野球で外野手のことをレフトフィールダーとか言うじゃろ 外野とか外側的な意味じゃろ」
「あ〜なるほど、フィールドコイルは外野コイルなワケっスね、んじゃ、レフト、センター、ライトの3個なんスか?」
「いや、そこは野球とは関係ない、W1系のダイナモにはフィールドコイルが4つあるんじゃ
こんな感じで…」
「え?どこにコイルがあるんスか?」
「ベージュ色の部分の中身がコイル、ほんで黒い金属部分が電磁石になる
で、その中をこのローターがクルクル回って発電されるっちゅうワケよ」
「マブチモーターのコレに相当するヤツっスね」
「そうそう
で、発電された電気を拾うブラシ
これはマブチモーターのブラシ
下はダイナモのブラシ 4つある
これが常にローターに接触してる
なので、ブラシがちびる(擦り減る)
擦り減ったカス(カーボン)が溜まる
そのうちうまく電気を拾えなくなる
→発電不良
というのがダイナモの宿命
「ところですーさん、なんでダイナモは永久磁石を使わずにフィールドコイルの電磁石を使ってるかなんじゃが…、もしフィールドコイルに電気が流れんかったらどうなると思う?」
「電気流れんかったら電磁石にならんでしょ、いくらローターがクルクル回っても発電しないんじゃないっスか?磁界が発生しないんスから…」
「そう❗️そのとおり、電気を流すか流さないかで、回転を止めなくても発電するか発電しないかを制御できるということなんよ」
「はぁ?なんで発電を止める必要があるんスか?」
「回転が上がると発電電圧もどんどん上がる、しかし上がり過ぎて例えば40ボルトまで上がったとしたらライトもウインカーもバチッ❗️っと球切れするじゃろ?」
「あ〜確かに、そりゃアカンですわ」
「なので発電電圧が上がり過ぎんように、フィールドコイルへの通電を一時的に止める、で電圧下がってきたらまた通電を開始する」
「そんなこと誰がやるんスか?エンジンの回転も一定なワケでもないし、しょっちゅう通電したりやめたりするんでしょ?忙しいし面倒くさいし果てしないし…」
「それをやってくれとるんがレギュレータ‼️」
「ん?じゃあレギュレータの仕事って、フィールドコイルへの通電を入れたり切ったりすることなんスか?」
「そのとおり‼️ メインの仕事はそれなんじゃが、他にはバッテリーからダイナモへの逆流を防ぐ仕事もやりよる
ちなみに、フィールドコイルに電気を流して磁界を発生させることを「加圧」というらしい→なんか紛らわしい表現じゃが…
それと厳密にはチリル式レギュレータだけは「接」と「断」の2つの他に、フィールドコイルの電圧を下げて接続する「弱接」みたいなのがあるんよ」
「じゃあマツレギュは?」
「マツレギュも他社のICレギュも接と断の2つしかない ただしチリルとは桁違いの高速で接と断を繰り返してるそうな…んなワケでチリルのような「弱接」は必要ないらしい
それとフィールドコイルに流れる電気はダイナモが発電した電気が使われてとる、レギュレータから供給しとるワケじゃない つまり自分で発電した電気を自分の発電のために使う これを自励式発電機というらしい 自励→自分を励ます?自己完結的じゃな
さて本題に入るんじゃが…
ダイナモの定格100ワットを超える負荷が長時間続くとどうなるのか?
同時に使う電装品が増えると負荷が増え流れる電流も増える(家庭の水道を多数箇所で同時に使うと流れる水量のトータルが増えるのと同じ)
→電流が増えたことでバッテリーの出力電圧が低下する(シャワーを使っていて、家族がトイレや台所で水を出し始めるとシャワーの水圧が下がるのと同じ)
※電流A✖️電圧V🟰電力ワットW
ワット数が一定ならば電流増えたら電圧は下がる
→レギュレータは監視電圧が設定電圧よりも下がったことを受けフィールドコイルの通電を止めず通電し続ける(加圧が続く)
→ワット数が定格値を超え、それが継続するとフィールドコイルが過熱する
→さらに進むとフィールドコイルが焼ける溶ける
ローターのコイルも過熱し焼ける溶ける
→ダイナモが発電しなくなる
その11に続く









